最後に 〜 20期暫定会計担当および事務局長を任じられていた者としての所感

  

最後に

〜 20期暫定会計担当および事務局長を任じられていた者としての所感

 上記の運営委員会活動費についての項目にて少し触れましたが、戸田の会計暫定担当を含む職務の中で、既にその風土的特徴が固定化したこの運営委員会にとってはよそ者の立場から見た所見をお伝えして来期のご参考にして頂きたく、以下に補足させていただきます。

 まず、それぞれのご事情があるとは思いますが、たいへん残念ながら会務実働のみならず時間的・時機的にML会議にて決定を要する議事においても、積極的に参与いただけない委員が少なからずいらっしゃいます。
 この事態には深刻な弊害があります。運営委員会に上程する議案案や外部団体への回答項目等、次々に多岐にわたる決定事項が目白押しになっている状況で、いつまでも複数の議題を未解決のまま保留もできずに、期限を切って回答を待ちます。
 今期の実績では、それらの内で比較的重要な議題には議題識別記号を施しており、このやり方を始めてから提出議題数は26回に上りました。しかし、常にこれは、数名の委員からの賛否或いは保留等の回答が得られずに期限を迎え、リマインダーや個人メールで度々ご回答を促しても叶わず、致し方なく決定した事案が少なからずあります。
 しかし、その「決定」は事後の対面会議で覆えされてしまうか、或いは再度の検討をMLにての説明済みであるはずの第一段階に遡って行わねばならないことが少なくありませんでした。このようにして、多くの出張経費と宿泊費を費やしての貴重な会議時間を浪費することが、対面運営委員会のたび、ほぼ毎回のように繰り返されてきたのです。

 運営委員会の構成員が多ければ多いほど、各位の責任感が希薄になることも、このような事態をもたらす一因であろうと思われますが、深刻なのは以下です。
 後ほどに無回答の理由をお尋ねしたときに、返ってくる典型的な回答としては、「書き方が詰問調や非難の論調であるので、気分を害されるので、読む気が起こらない」等々の趣旨が些かの躊躇いもなく、複数の委員から堂々と述べられるという事態です。
 あたかも最初の第一報目から、かのような言葉遣いでわたくし事務局長から責め立てられたかのように、経緯をご覧になれない第三者の方々からは見受けられるかもしれません。   
 しかしながら、実際にはそうではないのです。
 無視と黙殺で遇されてしまうなら、どのような手段で、相方を議論の土俵に入っていただるのでしょうか。MLでの応答は即時ではないにしても、「今は忙しいので、いついつ頃なら返事ができる」「自分としては保留したい」等々の返信さえ殆どございません。
 議題によっては、往々にして一切無反応で、意見締切期限を超えそうになっても、依然としてその状態が継続するならば、リマインダおよび期限延長をしつつも、発信元としては、我知らず、次第に書き方が厳しくなっていき、最後には挑発的な言辞を用いて、注意を引いていただくべく申し上げることとなるのは、必ずしも絶無ではないでしょう。

 対人支援職は、人付き合いと対人交流におけるスキルを磨く専門家です。この専門性を少々転用しますと、「説得」や他のもう少し柔らかな表現で表されるところの、人心操作・誘導にも長けてしまいます。このたびのMLにても無視・黙殺を戦略として用いるなら、以下のようなプロセスを経ての、他者の人心誘導が可能となります。

1)質問や意見提示を働きかけてくる相手を、徹底して無視・黙殺します。
2)この無作為という対応によって心理的に追い詰めて、相手の「行動化」を誘発します。
3)その相手の言動をそれまでのプロセス及びコンテキストから独立させた(つまりその行動化そのもののみをピックアップした)上で、これを非難する。


 つまり、いまここでの目に見える現証を操作的に実現させ、その上で批判するのです。
これは、いかにも「する側」と申し上げるに相応しい、巧みな心理方略です。
 この戦略を意見が対立する相手や、ときには旧来の組織維持のために排除を目論む対象、それらのみならず、各々の職域で出会う被支援者に対しても用いるとなると、非常に由々しきことです。
 このような事態を、自らが招いて、その上で自らが感情を害されたと被害者の立場を主張されるなどというマッチポンプ式ヒーローやヒロインが、歴任多選の運営委員の中にいらっしゃるのだ、これこそが本学会の慣習(habitus)様式だと申し上げますと、一般会員の方々は驚かれるでしょうか。或いは、ああやっぱりそうなんだなと思われるのでしょうか。
 これらと構造的に類似の事柄を、折に触れて縷々訴えて参りましたが、果たして戸田の申し上げることを、単なる「悪意」に基づく「誹謗中傷」や「個人攻撃」として受け止められているとすれば、誠に、誠に、残念と言わざるを得ません。多様な考え方を許容する理想とは、現在の運営委員会の現状はほど遠いものになっているのかもしれません。

 来期に本学会の会務運営を実行される方々におかれましては、このようなぬかるみでの消耗戦に陥る轍を踏まれることなく、新生の精鋭運営委員会として宜しくお務めを賜りますように、切にお願い申し上げます。 

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