声明 (平成二七年の「臨時総会」と称する会員集会を期に)

声 明

平成二七年十一月二三日の「臨時総会」と称する会員集会を期に

平成27年12月2日

第22期運営委員と監事一同

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いま、私たちの学会は危機に立っています。崩壊の瀬戸際とさえ言える、差し迫った危機です。「第21期運営委員」を名乗った権限のない者たちが、学会の歴史に最大の汚点を残しつつあります。学会の大切にしてきた共生・共存の理念は、問答無用で踏みにじられました。

去る11月23日、東京都中央区八重洲の「ハロー貸会議室」において、日本臨床心理学会の会員を参加者に含む集会がありました。谷奥会員ら「第21期運営委員」を名乗る者たちは、これを「日本臨床心理学会臨時会員総会」と称しています。しかし集会のどの議決にも、学会の意思決定としての効力はありません。もし彼らが、この集会を「会員総会」と詐称し続け、権限の無いまま学会運営を謀るなら、会員を欺きつつの、学会財産の横領となります。

私たち第22期役員は、そうした暴挙を許しません。

○ まず、私たちの立場を簡潔にまとめます。

一、去る九月四日に始まり、同月二六日に終了した会員総会は、会則に則った正式なもので、ここで選ばれた私たちが第22期役員である。

一、「第21期運営委員」を名乗る者たちの開いた「臨時会員総会」は、会員有志の集会に過ぎず、総会としての決議は全てが違法・無効である。

一、私たちは、意見や立場の異なる人びとの言葉にも耳を傾け、無視や排除をせず、会則と良識と民主的な手続きに基づく、対話による解決に努力してきた。(「第21期運営委員」を名乗る者たちは、対話の呼びかけをすべて拒んだ。)

一、「第21期運営委員」を名乗る者たちに、次の各項目の実現を求める。要求を無視すれば、私たちは学会とその活動を護るため、法的手続きを含む必要な手だてを取るであろう。

イ 学会の活動と組織への破壊、妨害行為を即刻中止し、正常な学会活動に、一会員として直ちに復帰すること。

ロ 会員全員の貴重な共通財産をなす学会の資金および会員名簿や学会ホームページなどの違法な占有を即刻やめ、学会に返還すること。

ハ 会員の「永久除名」の提案という、学会の本旨に悖る行動を反省・撤回し、謝罪すること。

○ 次に、以上の点を敷延し、説明を加えます。

第21期役員(運営委員と監事)については、そもそも選出過程に疑義がありました。これについては第20期の運営委員長(会長)、事務局長(運営副委員長兼任)、編集委員長を含む「落選」した候補者が異議を申し立ててきました。旧役員たちは、昨年十一月一五日の夜間に催した出席者13名のお手盛り総会で認証されたと強弁しますが、仮にそうだとしても、平成二七年八月十日に二年間の任期を満了しており、臨時会員総会を招集する権限はありません。

平成二七年度の定期会員総会は、九月四日に選出された議長団の指揮の下で、去る九月二六日に所定の議事を終了しました。会則に則った手続きで、第22期役員の選出も済んでいます。そこで選ばれた正式な第22期役員(運営委員と監事)の私たちは、学会活動の実態調査と、異なる立場の人びととの話し合いを目的に、去る二三日の集会に列席しました。

集会の開始直後に、谷奥会員が「総会議長の選出」と称する行為を始めようとしました。このため私たち第22期役員は、急遽発言を求めました。「総会」の成立要件や有権者の確認など、「議長選出」なる手続きに先立ち必ず明確にすべき諸点を含む指摘となるはずでした。

私たちは、学会の財産を不当に占有し、かつ私たち正当な役員に非難と攻撃を浴びせる人たちとでも、学会の正常化と前進のために話し合おうと考えていました。もしこのとき、きちんとした対話と審議が成り立てば、「第21期運営委員」を称する人びとが求める「臨時総会」としての進行も、不可能でなかったはずです。

ところが谷奥会員らは、私たちの発言を一切認めず、「議長」の選出を強行しました。また「議長」と「副議長」を名乗る二人も、私たちの発言を認めようとしませんでした。第22期役員はこのため、所期の目的の達成を困難と判断し、抗議して退去しました。これに同調した会員数名も会場を離れました。

この日の出来事は、一部の会員による任意の集会でしかありません。日本国憲法の保証するとおり、集会は自由です。しかし、勝手に公けの意味づけを与えてはなりません。

この集会が「総会」の要件を充たさないことは、私たち第22期運営委員会が前もって告示しました。混乱を防ぐため、開催の中止も指示しておりました。ところが自称「第21期運営委員」たちは会員を欺いて、「臨時総会」として勧誘し、さらには非会員にも動員をかけ、七十人程度を集めた模様です。

奇妙なことに、自称役員たちは集会の開始に先立ち、会員名簿での資格確認をせず、委任状の有効性も確認しませんでした。参加者の六十名余りに署名させたうえ、議決権を認証したとする名札と投票用紙を配布するだけの、杜撰な手続きでした。

九月四日の定期総会では、前例になく時間が乏しいにもかかわらず、自称役員たちが会員資格と委任状の確認を、名簿と照らし合わせて一時間ほどをかけ行ないました。このため議事が大幅に遅れ、総会遷延の一因となりました。また議長は、自称役員たちの発する異論に、議事の妨げとなっても、いちいち発言の機会を与えました。

このたびの自称「議長」と「副議長」は、異論を認めず多数を頼んで、強引にお手盛りを謀りました。しかも会員の永久除名という、学会の長く訴えてきた共生の旨にもとった議案を含む「議事」を進めようとしました。そして、強引に可決した模様です。

<公正な手続き、異論の表明を許す民主主義、弱者への配慮>といった「きれいな」事柄は、自称役員たちの一貫した行動原理でなく、自分たちの都合のよいときに持ち出すスローガンに貶められている - このことの垣間見られた集会でもありました。

会員の皆さまにおかれては、不当・不正な行為に惑わされることなく、落ち着いて学会活動を進めていただくよう願うところです。

平成二七年度の定期会員総会が公正に選出した私たち役員は、次の通りです。

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・運営委員:

實川 幹朗;運営委員長(編集委員長兼任)

金田 恆孝;運営副委員長(研修委員長兼任)

中川 聡 ;事務局長(運営委員長代行兼任・会計担当)

・監事:

戸田 游晏

梅屋 隆

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