総会報告の杜撰

先日郵送されてきた日本臨床心理学会第49回定期総会報告(2013年9月13日付の第21期運営委員会名の文書)には、この総会(八月十日)の出席者が;
午前=23名
午後=25名
と記されている。これはおかしい。

午後の出席者は26名であった。
日本臨床心理学会運営委員選挙の報告;第21期日本臨床心理学会運営委員選挙 選挙管理委員 (三島瑞穂・西田久美江 名の文書)も26名としている。つまり、午後の出席者は25名との記述は明らかに誤っている

午前中の出席者は、いつの時点で確認されたのだろう?
名簿に記録はあるのだろうが、私の記憶では、出席者に通知された確認は行なわれていない。
総会に定数はないのだから、確認の必要はないのである。

第20期運営委員 實川 幹朗

『精神医療問題のいま』~学びと交流の会~の記録

平成25年7月13日に開催された、日本臨床心理学会関西地域会員有志主催の向精神薬薬害についての「学びと交流の会」の記録を、当日のメモから纏めましたので、投稿させて頂きます。(戸田游晏)

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講演:中川 聡さん(精神医療被害連絡会代表・NPO薬害研究センター研究員)
会場:芦屋市民センター市民会館203室
日時;2013年7月13日 (土) 13時30分~16時55分
主催:日本臨床心理学会関西委員会有志

中川さん講演(13時30分~14時55分)

まえおき
私は医療過誤裁判の当事者である。妻を亡くし、やむなく調査を始めた。医療の常識が社会の常識になっている。原告がいかに正しいことを主張しても医療の論理で裁定される。これは世の中を啓蒙する必要あると活動を始めた。
10月に日本社会学会で研究者として発表する予定。医療界からの情報ではない。副作用から見た情報。先日刊行されたNPO医薬ヴィジランスセンターの冊子に浜六郎氏との対談が掲載されている。
本日のために、この「オルタナティブへの招待」の資料を作成した。
この一・二ヶ月の間に重要なことが起きている。
井原先生の日本精神神経学会の抄録を参照してほしい。医原病。精神科に行くと精神病になる。内部で大げんか。SAPIOという雑誌にその喧嘩の様相が記事になっている。精神医学を批評することが国民の義務である。悩める健康人を鬱病にして治療してしまっているベンゾジアゼピン(BZ)の問題をどのようにファイドアウトしようかと画策しているのが現在の精神医学界。あたかも自分たちでその問題に気づいたかのように装っている。じつは、被害者会が長年にわたって圧力をかけてきた。違法薬物治療の機関に、いまや向精神薬の薬物依存受診が増加している。薬がないといられない。鬱病圏だけで百数十万人。百万単位で向精神薬の薬漬けの患者が増えている。

病気づくり
テレビCMの作り方、あたかも政府公報のような。連呼するだけ。内容は誰も問うてない。たとえば、禁煙のため処方されるチャンピックス。これは向精神薬。被害報告ナンバーワン。薬局で買える禁煙パッチの方が効果は高い。D.ヒーリーの日本での講演資料がこの2枚のポスターの比較。かつて、高齢女性がかかるもの(メランコリー)であった鬱病の定義が、変わった。若い人に鬱があるということを精神科医が多数決で決めた。もう一つのスキップしている若い女性。SSRIをハッピードラッグとして売った。新しい薬の進歩はない。単純に対象だけが変わった。パニックという言葉を初めて使ったポスター、アップジョン社。ソラナックスを売り出すため。最初はパニック障害に効くとされていた。パニックという病気を宣伝しているだけのポスター。世の中にパニックという病気がある、という広告が、販売戦略に効果的だと最初に示した例となった。しかし日本には薬事法がある。この法律では薬の効能を直接宣伝できない。官僚の言い分、「日本では製薬会社の悪行が知られてないから規制しにくい。」若い官僚と課長以上は異なる。課長以上は腐りきっている。実質的に薬事法違反。オンブズパーソンの発言力が求められるが。新しい薬ができると病気ができるという相関関係がはっきりしている。しかし実際には、「新しい薬」などは開発できてない。昔からある薬を少し変えて「新薬ができました」、ということになっている。便秘の副作用を使って、過敏症の治療薬とするなど。かつてのクロロプロマジンとイミプラミンぐらいしか大きな発見はない。
金融資本主義が背景にある。私も会社を15年やっていた。この日本では会社は成長しないと相手にされない。株主からの圧力も厳しい。大手の製薬会社はとにかく成長しないといけない。合併による企業体の肥大化。肥大化している組織を維持拡張する必要がある。(経営者ら)個人の性格などの問題ではなく、会社が暴走している。一般大衆が日常的に使うもの。向精神薬を日常に使うものとする。「みなさんがかかる病気である」と宣伝した。とくに問題は、双極性障害。Ⅱ型は医原病。躁転。DSMの編集者自身が言っている。統合失調薬をその他の症例に使ってはいけない。キレがよい薬。1mg単位で聞く。気分安定薬としては強すぎるので、加減が難しい。昔の方が薬の効きが弱かったのでまだよかった。新薬を重ねるとたいへんなことになってしまう。薬効は頭打ちとなるので薬を重ねるのは意味がない。

医療化
病気でなかったものを病気にする。社会制度のなかに医療がでぱってくる。学校にも産業界にも医療の手先のような「カウンセラー」ら。自立支援法。精神科医療が物事の決定の権限を持っている。司法にも口を出している。
医療界の一部が権限が欲しい。金銭ではない、支配欲。いかに医療の需要を増やすか。「こころのケア」という名のもとに全ての施策が推進される。魔法の言葉。

善意の陰謀
悪気はないがどんどん医療に繋げてしまう。鬱病は病院に繋げることが正しい。精神科の治療がどんなものかを知らない。自分が善意の陰謀の加担者であることに気づかない。
薬物治療の何が悪いのかを示さず、薬ですべて解決出来るという幻想。
「治療薬」と書かれている。しかし、「治す」機能はない。治るようなイメージ。本人の問題対応能力を奪う。闘う力がなくなる。借金に悩んでいる人はさらに借金が膨らむ。元々の問題を放置することになる。
いじめられている子が薬を飲まされている。DVシェルターの母子、震災の被災者。社会的弱者ほど薬を飲まされている。子どもと高齢者。強い人たちが弱い人たちを管理するため。施設の管理のために使う。人手がないとの言い訳。
強い者が弱い者を管理する道具として薬が使われている。

オルタナティヴへの招待
野田正彰の「悲嘆のプロセス」を参照頂きたい。
福島等に精神科のNPOがどんどん行って、被災者が薬漬け。阪神大震災。PTSDの言葉がはやった。PTSDだから治療しなくてならないと薬を出された。最近はPTSDと言わなくなった。2005年からPTSD学会のHPが更新されていない。
単純に「鬱病だから支援」と。すべてを鬱病と判断して、睡眠薬と抗鬱薬を処方することになった。「悲嘆に向精神薬をつかわないで」と言いたい。理由のある悲嘆は治療の対象ではない。精神科の薬は効かない。治らない。52パーセント(プラセボ効果を含む)しか効かない。
厚労省では既に子どものうつには抗鬱剤は効かないことがわかっていた。これに野村総一郎が反論。その反論の根拠は、一部の医師の投薬を行った印象での経験。
2000年以降の抗鬱薬には自死リスクがある。効かない薬を飲んで死んでいる。高齢者にはメリットがあるかも、しかし若い人はリスク。30人に1人が亡くなる。40才を境に。若い人の自殺率高い。自死遺族の団体が2000人に調査した。最初に相談の電話がかかってきたときに「病院にかかってましたか?」と聞くだけの調査。20才台100パーセント。30台ほぼ95パーセント。高齢者女性50代60代には抗鬱剤処方されることが多い。処方率が高いところに自殺率が高い。
「不審死」は、この10年で5万人増。3万人の自殺死は過小評価と言える。

PUS(Public Understanding of Science)とオルタナティヴ運動
時間軸、人間の悲嘆を中心に考える。欧米の心理職は。DSMに対して反対。その中心を担っているのは、心理学者と一部の精神科医。DSMは悲嘆を診断から外していた。それをこのほど取り入れた。心理学者が大反対。だが、重度の鬱状態の人は治療対象だと押し通された。
これらに対抗して、コミュニティの中で解決していこうとの運動がある。オルタナティヴ的福祉を目指す。佐賀県の引きこもり支援施設がある。就労に関して企業との折衝まで行う。精神科には繋がない。そのような団体の連合を作りたい。精神疾患モデルに基づく批判グループがある。
福祉に徹して、医療を使うという位のスタンスになってほしい。

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フリートーク(15時15分~16時55分)

Tさん:ソラナックス服用。4年禁断症状。「3週間で消える。」と言われたのに。精神科医には繋がないでほしい。精神科医という人種はこころを臓器だと思っている。脳にしかこころがないと思っている。中枢神経に。状態を上げるか下げるか、ヘロインよりも離脱しにくい。一生飲み続けていいとか、ほとんどの精神科医がそのような認識。「こころのケア」が身近な言葉になっている。しかし、精神科医は覚醒剤、麻薬の投与しかない。BZが諸悪の元。最初はデパスとかから始まっている。これは短期型。朝飲んだら昼に禁断症状。不眠が悪化したと思ってしまう。BZの後遺症、睡眠薬の副作用が不眠。浜先生の意見を参照。睡眠薬を使うとGABAを活性化。人間はいろいろなスイッチが効いて、社会生活を営める。過剰服薬により、自分の身体でGABAを出せなくなる。問題が複雑化してしまう。脳はいちばん繊細な器官。不可逆的な変質。離脱症状はせいぜい4週間ぐらいで終わると医者は言う。アルコール、ヘロイン等は何らかの後遺症が残る。特別な真性な(神聖な?)作用があると思っている人があるが、アルコールや違法薬物と同じと考えてよい。

Sさん(女性):パキシル服用。ひきこもり、躁転でやりすぎ、を繰り返す。家庭が崩壊、なにもかも喪った。薬を辞めても、身体が揺れて止まらない感覚が今も続く。受診すると、せっかく薬をぬいたのに、また服薬を勧められる。再服薬は、過敏症となり効き過ぎる。このような経緯では当事者を孤立させてしまう。

中川:薬を止めたサバイバーの発言が貴重。まずレッテルを外したい。いったんついてしまった障害者レッテルを。就労支援なども課題。

Sさん(男性):減薬中。離脱が出ている。首等の違和感、針で刺されているような不快な感覚等様々な症状を、今現在も感じている。しかし、薬はけっして服薬しようとは思わない。精神薬の「効果」は全て副作用。せいぜい覚醒さすか鎮静さすか。K町(兵庫県神戸市)の病院で乱処方を受けた。精神科医以外からの情報で減薬が進んだ。
薬物療法は治らない。子どもに精神薬を飲ませるのはやめてほしい。薬物療法ではなく、住環境の見直し。薬物療法を使わない心理士に相談する。食生活の見直し。家族関係。かなり改善されるかとは思う。薬物療法以外の緩和療法。東洋医学で緩和する。

中川:リスパダールを子どもと高齢者に処方する問題。
子どもへの適用は本来、コンサータとストラテラ(ADHD治療薬)のみなのだが。
FDAの副作用報告によると。精神科では7割に向精神薬が投与。当初から、統合失調薬を処方されて、いつのまにか本当の統合失調症に。最初は統合失調症薬を使いたいために診断名を「統合失調」とするが、真性の統合失調症になる。保険適用のための診断名をつけて、投薬。鬱病も、そのうち本当の病気になる。
子どもにはいろんな認知の発達途上。余計な信号を入れる。セロトニンを100パーセント遮断する。感動や感情がなくなったとの報告がある。子どもの脳にとっては、どんな影響が出るかがよく分かってない。

中川:S君、自立支援の予算を使っているディサービスの実態を語って欲しい。

Sさん(男性):適当に食事を与えてあとは遊ばせている。来所の人の疾病利得を助長する。施設の人は、「いましんどいから、がんばらなくていい。」と言う。施設の人の言う「寄り添い」に拒絶反応を感じる。口癖のように「いまはがんばらなくていい。」と言い、「おくすりは飲んだの?」と聞いてくる。「飲んでない」というと、「調子悪いんじゃないの?飲んでなかったら生活のリズムおかしいんじゃないの?」と言われる。利用者は、飼い慣らされている。ほとんど自立支援と生活保護。利用者には金銭的問題は生じてない。ほとんどの人はそこに浸かっているだけ。社会復帰した人はいない。病院に戻ることが多い。

中川:練馬区役所に問い合わせた。ディケアからの社会復帰率はゼロとのこと。3兆5千億の国家予算が計上されているのに。

Sさん(男性):精神薬を飲まされ、社会から孤立、社会から引き離されて、孤独。税金でそんな状態にさせておいて、「寄り添い。」また税金を使って。非常に無駄。最初から飲まさなかったらいけない。このようなことを言ったらいけないのか、みんな気づいていないのか。税金をじゃぶじゃぶ使っている。

中川:生活保護の開始理由は、全体の40パーセントが精神疾患が理由。4兆円。発達支援が3兆円。患者さんを当たり前のように誘導している。医療費がただ安くなる、と受けてしまう。延々と甘い罠。自立できない。

和田(毎日新聞記者):自立させるためのなにかをやっていない。自立支援という名のもとに地域で閉鎖病棟を作っている。高齢者施設とかで薬漬け。悪循環としか思えない。

中川:広島のPSW養成学校の講師で呼ばれている。コンプライアンスを守ることを教えられている学生たちが、私の講義で反対のことを聴く。大混乱となる。しかし学生は飲み込みは早い。福祉の人が医療にぶら下がってお金をもらっているかぎりは変わらない。総論賛成、各論反対となる。被害者からみると福祉の方は大きな抵抗勢力。この問題の解決を阻んでいる勢力。

和田:精神医療全体でいえば、心理療法を勉強してきた医者もいて、症状の緩和のために薬をちょっと使う。日本の精神科医で認知行動療法が出来る人は殆どいない。日本の保険制度の仕組みが問題だ。わざわざ時間をかけて、認知行動療法30分で4000円。5分で薬を出して3000円。こちらの方が病院としては経営が成り立つし、簡単。殆どの精神科医は薬をだすことしかできない。悪くなったと思って薬を追加していく。薬剤師が医者にものを言えない。

Sさん(男性):僕の主観だが、精神病はほぼない。あとからいろいろと病名を作り上げてきた。一方的な情報を知らず知らずのうちに吸収して、洗脳されている。支配する側の理屈で作り上げられた医療。

中川:WHOの報告を真に受けて文科省が提言した。クラスに一人か二人発達障害がいることになる。問題児の一番目か二番目が発達障害となる。DVシェルターも深刻。薬を飲まないと口開けさせられて飲んだことを確認される。収容所みたい。ルールが先にある。「シェルターに入ってくる苛められている方(被害者)にも原因がある」という見なしが背景にある。
大野裕と野田正彰との対談が興味深い。服薬を拒んでいる人に素直に服薬をするようにさせる方向性が窺える。

Tさん:コンプライアンスばかり、精神医療の罠に引っかかる人は、向精神薬を飲むと正真正銘の「脳の病気」になってしまう。

中川:身分制度。切り捨て御免。医者がやったことだからと。医師をコントロールする役所や制度はない。医道審議会があるが、殺人、レイプなどしか処分の対象にはならない。

和田:医者の処方権、裁量権、すごい。反証となるエビデンスが得られないと裁判は全て負けている。これが死因だと言えるものの鑑別、同定が難しい。

中川:裁判官の医療過誤専門性も問題。東京医療集中部。裁判官は素人。時間内だけで判断する。致死量の薬を飲まされて死んでも、通ってしまう。医者の言うことを聞く。いかに原告側が勉強して証拠を提示しても採用してくれない。

和田:権威者が味方になってくれれば早い。

中川:司法の壁。医者と闘っているのではない、保険会社と闘っている。医者は謝罪。保険会社は、100パーセント拒否。裁判を経ない限り保険金を支払わない。裁判に至る人も100人に1人。勝率は1割、千人に1人。

Kさん(女性の手技治療者):京都で整体師をしている。一定の効果がある。心理学の勉強はしていない。カイロ、オステオパシー。自律神経の調整をすることで心身の状態を変えている。このような病気の方を支えていくときに、問診、話しの聴き方が重要ではないか。自由診療でやっている。保険適用を扱うところは、お上(かみ)におもねらねばならない。

戸田:臨床心理学会でも、そのような視点も包含して本学会独自の認定資格を検討しようとの動きがあったが、結局は頓挫した。その方向性は重要なので、進めていく方略について精密に検討していかねばならない。

中川:発達障害という言葉は好ましくない。

(25年2月10日に東京にて開催の日本臨床心理学会研修委員会主催シンポジウム、招聘講演者石川医師の話題を踏まえ)

女性A:石川先生の処方は、でたらめ。精神科の中で良い先生と言われている先生は、単純に薬に慎重なだけ。薬のことは知らない。大学の医学部で教わっていない。基本的には薬漬けを避けよと言いつつ、実情は異なる。

中川:厚労省、文科省の官僚は、その状況をよくわかっている。メールマガジン読者には、現職官僚が10数人いる。医療費40兆円であるのだから(官僚としても関心を持たざるを得ない)。

女性B:後遺症があるが、いま苦しいながら、努力して就労を目指している。症状も必ず良くなると信じているが。。。。

中川:レールから外れると、同じレールに戻らないと行けないと、本人自身も思わされている。社会も当事者の意識もフレキシブルではない。私も将来の展望として、実質的な就労支援をやりたいと考えている。

Tさん:私の後遺症はかなり酷い。私の経験を聞いて怖がらないで欲しい。

中川:自死遺族から、「こころのケアは止めて欲しい」との声が上がっている。

菅野:医師に繋ぐなということがでたが、うちの機関(那珂市教育支援センター)では、病院には繋がない。じっくり関わっていく内に数年かかってよくなっていく。薬に頼らない医者任せにしないという方針で行っている。茨城には光風会というNPOがある。「寄り添いがいやだ」という言葉が出たが、この会では、利用者に自主的にやりたいことの企画書をだしてもらう。笠間焼の店を一般の町中に出す。
医者のヒエラルキー構造ではなく、医師・福祉・心理が対等に語れる施策のある国があるのか。

中川:ケベックを例に上げたが、他に、ベルリン市の場合、2週間に1回、テント村が設置され、市民の相談に応じる。医師はバックヤードで控えていて、必要に応じて出てくるだけ。NPO法人が主役で医療が従。これらは、野田正彰先生の情報だ。これが日常的な営みとなっている。
この国がいちばんおかしなことになっている。私はかつてコンピュータ会社を経営していた。SEでもプログラマでも実力により報酬に大差。実力主義の世界。(医師のように)職業に応じて賃金が高いわけではない。

谷奥:障害者の子どもたちが放課後利用してもらえるNPOを立ち上げた。共に生きる姿勢を大切にしている。

酒木:宇部の本務校付属機関として、医療に頼らない文科省認可管掌の診療所を立ち上げた。臨床心理学実践者の本領を活かしていく試みとなると自負している。

以上 (文責:戸田)

「心楽の会」平成25年11月24日

「心楽の会」

懇談会論題:学会等参加報告(その2)・個別相談会・会議

ーーーーー 11月の例会のご案内 ーーーーー

第111回の 時と処と内容

内 容: 学術大会・研究会出席報告会(その2)・個別相談会・会議

日 時: 平成25年11月24日(日)     
     午後13時00分より16時55分まで    

会 場: 芦屋市民センター本館(ルナホール南隣)204室     
     芦屋市業平町8-24 TEL0797-31-4995 
     http://www.city.ashiya.lg.jp/kouminkan/shimin_center.html

会 費: 部屋料金・茶菓代補助:上限500円ご志納
     (児童・生徒・学生無料)

菅野運営委員への謝罪要求が

實川幹朗会員(第20期運営委員・編集委員長)より、菅野運営委員に公式の謝罪要求が送られました。
この要求の趣旨は第49回定期総会直前にHPに掲載されましたが、その後、公式に運営委員会宛てに送付されたものです。
なお、この書面はあくまでも、菅野運営委員個人に謝罪を求めたもので、運営委員会や学会への謝罪要求ではありません。

菅野運営委員への謝罪要求:PDF

精従懇をめぐる虚偽報告について

精従懇をめぐる虚偽報告について

 精従懇(http://seijukon.com)とは、正式名称を「精神保健従事者団体懇談会」と言い、精神医学、臨床心理学、精神保健学、精神看護学などの学会、実践諸団体の連絡と協働のための組織である。現状を批判的に捉え、「精神障害者」の人権擁護のための提言を重ねてきた実績がある。
 日本臨床心理学会も長くこれに関わり、心理系の学会として唯一の加盟団体である。ところがこの数年間、担当者・藤本豊と鈴木宗夫両運営委員からは、運営委員会への報告がまったく行なわれていなかった。このため、近ごろ加わった運営委員(運営委員長を含む)にとっては、団体の存在さえ雲をつかむ如くであった。
 会合は隔月に行なわれ、比較的活発な活動を行なっていたようだが、実態は当学会に知られなかった。また日本臨床心理学会の活動について、そこでどのような報告が行なわれているのかも、まったく分からなかった。それでも日臨心運営委員会は、毎年5万円の分担金を精従懇に負担し、担当者には会合のための交通費を支給していたのである。
 この事態を打開するため、平成25年4月20-1日の第20期第6回運営委員会では、精従懇活動についてのきちんとした報告を求めるとともに、活動状況を日臨心運営委員が知悉する必要から、希望する運営委員一名を、担当者のうち一名とともに精従懇会合に出席させると議決した。
 この時点での次回会合(第155回/6月1日)に、實川運営委員が参加を希望した。しかし藤本委員はこれに対し、「次回と次々回(7月27日)の会合は、すでに内容の決まっている11月の<フォーラム>の事務的な打ち合わせで、参加の意義は薄い。むしろ、受け付けなどの事務を押し付けられる恐れがあるので、9月からの参加が望ましい」と説明した。このため實川委員は6月の会合(第155回)への参加希望を取り下げ、9月28日の会合(第157回)に参加すると表明した。
 ところがその後、藤本委員の説明への疑惑が浮上した。<フォーラム>の内容が煮詰まっているとは思えない情報の流れだったからである。酒木運営委員長は調査の必要を感じ、6月1日の精従懇会合への出席・調査を決めた。(酒木委員長は所用のため戸田事務局長に代理を依頼。ところが前日になって戸田事務局長に私的な急用が生じたため、實川運営委員がこれに代わり、委員長の代理として出席した。)
 以下のファイルはその後の流れを示している。

 精神保健従事者団体懇談会(第155回 平成25年6月1日)会議報告(實川運営委員)
 
 藤本委員はしばらく沈黙し、もう一人の担当者鈴木委員が次のような二回の報告を運営委員会メーリングリストに寄せた。
 
 精従懇(6月1日)会議の概要(鈴木運営委員)
 
 精従懇(6月1日)会議の詳細報告(同)

 いずれの報告にも、藤本豊運営委員が精従懇の次回の<フォーラム>の「副実行委員長」になったと記されている。藤本委員が精従懇の内部で信頼を得ていると印象づける記述だが、このような事実はない。藤本委員は「実行委員」に加わったが、「副実行委員長」という職責はなく、したがってそこに推挙された事実もない。(木太精従懇代表幹事に確認済み。)
 また、会議での實川委員の発言については細かく記録している一方、藤本発言については「覚えていない」とのみ述べる不釣り合いな報告となっている。
 
 藤本委員は一週間あまりしてから次の文章を運営委員会メーリングリストに投稿した。
 
 「正直なところ、総て読んでいません」(藤本運営委員)
 
 この投稿の前半6割ほどは、精従懇とは無関係の話題で占められている。特定運営委員の発言が「攻撃的」だったり「揚げ足取り」なので嫌気が差しているとの点が主である。
 後半でようやく精従懇の件が語られるが、「フォーラムの内容が決まっていた」との発言の主が、實川委員にすり替えられている。
 論点を外し、虚偽を再び交えて焦点をぼかしつつ、対抗相手の言動を誇張して不快感を煽る手法が全体に認められる。これは藤本委員の常用するところである。
 なお佐藤和喜雄運営委員から、これでは疑問に答えていないので早急にきちんとした応答を求めたいとの発言が、第7回運営委員会西日本部会であった。しかし藤本委員は、東日本部会(東西統合部会)において、これで説明は尽くしたのでよく読んで欲しいと繰り返した。
 したがって本文書は、藤本委員からの最終回答である。また、いわゆる「ガンザー症候群(Gansersches Syndrom/偽痴呆)」の発生状況にも示唆を与える文書で、この意味からも重要と考えられる。
 
 これを読んだ戸田事務局長は次のような投稿を寄せた。
 
 やっと議論の第一歩ですね!
 
 しかしこれ以後、議論は行なわれていない。
 ただし、東日本部会(東西統合部会)においては、藤本委員が嘘を吐かねばならなかった事情・心情をめぐり、擁護論が活発であった。「担当者の報告はそのまま信ずるべきだ」との発言さえあった。
 戸田事務局長は、会費の適性な使用の面からも、両担当者の辞任を求めている
 

学会に望むこと:谷奥運営委員長殿

学会に望むこと:谷奥運営委員長殿

谷奥運営委員長 机下

 
 御多忙のところ、[21期発足後初の9月11日付]ご投稿を賜り有り難うございます。
 運営委員会会務の根幹を掌握する事務局長の責務につき、総会以降、[20期運営委員会メーリングリスト]拙投稿にて、引継ぎの概要を申し上げました。
 事務局の会務は会計・渉外・一般および対会員問合せ対応等、多岐にわたるため、菅野新事務局長に於かれましては、実務に当たられてはじめて種々、これまでの個別取扱事例を踏まえての事案が生じることを想定致し、予め期限が迫る重要事案(任意団体継続の可否・機関誌年度内2号発行他)のスケジューリング等につきご助言を致して参りましたが、これについての菅野事務局長からのご回答は、未だ頂けません。また、これらの詳細についてのお問い合わせがありませんので、会務資料の詳細なご参照を踏まえられて、万事滞りなく遂行されているものと拝察致します。ただし、テンポラリーな事案につきましての伝達事項においては、如何なるご事情にあってか、応答が滞っているように思われます。
 
 田中前運営委員のご指摘の通り、21期が現時点での立ち位置を定めつつ今後に展開されようとする本学会のさらなる発展を目指される運営方針に対して、前職からの不要な進言等は今後とも極力慎んで参る所存です。そこで、このたびも必要最低限の引継ぎ概要をお知らせしているのに止めておりますが、中でも、HPサーバーへのわたくしからの問合せ結果に対しての無回答をはじめ、ようやく一昨日「目を通しています」のみの回答はあったものの、<十全に意味を含んだ内容>としてのご回答、即ち、菅野事務局長ご自身が負われている責務としての可能な限りと拝察できる範囲での具体的な対応をするつもりなのか否かさえの応答等が頂けないことは極めて遺憾に存じます。
 
 会務の掌握および事案の軽重により執務を調整し、重要事案処理効率化と迅速な応答性を図ることにおいて、今後より研鑽をなさって頂きたく願われます。
 
 たとえ、わたくしのような運営委員新人であっても、高橋前事務局長作成マニュアルで、また前期19期のMLでの年間スケジュールと会務対応事例を参照致すことが叶わずとも、なんとか1年半を乗り越えられた程度の職務でございます。
 ましてや、暦年運営委員、研修委員長等部局長も歴任されてこられ、運営委員会会務内容を熟知されているはずの菅野事務局長でいらっしゃいますので、ご心配ないかとは拝察申し上げ、…たいところですが、一昨日#2654のご投稿のように、些か不用意(と申し上げておきましょう)な発令をなさることにおいて一抹の懸念が感じられました。
 8月10日以後体制としての現状が維持される限り、わたくしは今年度末にて本学会を退会し一般会員としての意見申し立てを断念する所存でございます。
 今後とも、谷奥運営委員長からのご指導ご助言を宜しく差し上げてくださいませ。
 
 なお、関西委員会について、酒木前運営委員長の委員長選任につきましては、ご検討を賜りたく、再度のお願いを申し上げます。現時点におきましても、谷奥運営委員長もご出席賜りました、7月13日の交流会講師中川氏からの関西での拠点としてNPO立ち上げへの協力要請、およびその他の活動企画事案が戸田の元に参っております。資格問題、精従懇との連携活動等につきましては、関東でのあるいは関東へ出向かれての活動が中心とならざるを得ません。谷奥運営委員長におかれましての地元であれ、関西地域の活動は12年の実績がある心楽の会に事務所管を委託頂ければ、日本臨床心理学会活動として、社会啓発・講演会開催・研修会実施を企画・実行させて頂きます。
 
 8名での運営委員体制へのご懸念につきましては、[8月10日の総会議案である]拙「25年度会計報告」に、「事前立候補者の数である、5名にて適正」との旨を理由を付して詳述しましたように、一般会員からのボトムアップの協力において充分に補填可能であると考えます。
 改めて申し上げるまでもなく、人<数>ではなく、資<質>が問われるものと存じます。
 
 その他、拙会計報告に記しました諸提案を、なにとぞご一考を賜りましたらまことに幸甚です。
 これらには、この1年半、予備知識もなくこれまでの会務事情への問合せに対して「無視・黙殺」により充分なご教示を頂けなかった状況の中で試行錯誤にて会務に従事した中から、すなわち外部の者の視点から、自ずと検討せざるを得なかった事案への対応案が含まれております。
 
 健康保険組合設立の可能性(これは精従懇に図ることで法定人数を満たす可能性が生じると存じます)また、任意団体を継続することを選ばれてももちろん宜しいのですが、その選択の長所短所を踏まえての、会員への説明責任を有することから、ぜひ先般菅野事務局長にお知らせ致しております、日本学術会議の説明会へのご出席等、情報収集にお努め頂きますようにお願い申し上げます。
 
                         戸田游晏拝
 平成25年9月11日 20期運営委員会メーリングリスト投稿に[注釈]を付記。 
 

心臨から国家資格に反対の動き:「専門性」の本音を告白!

心臨から国家資格反対の檄

「専門性」とは何かを巧みに解説!

こんな手紙を見付けました。
日本心理臨床学会の一部から、国家資格化(少なくとも現行の動き)に反対する声明が出ています。
国家資格そのものに反対ではなく、「専門性」が薄まるのを恐れています。
そうすると、顧客の役に立たなくなるのだそうです!
心理職の実力とはすなわち免許状の格との思想が明白に出ていますし、
文体の品位とも併せ、このあたりの底力を推し量るのに役立つ資料です。

国家資格に反対する心臨の人びと [PDF]

      投票のお願い

 みな様のお手元に「日本心理臨床学会 第2回代議員(社員)選挙投票資
料」が届いていると思います。既に投票を済まれた方もおられるかもしれま
せんが、まだの方に、投票についてのお願いがあります。

 今回の選挙では、現在進行中の国家資格化と絡んで、さまざまの議論があ
るのは皆様、ご存じかと思います。
 私どもは、国家資格になることを望んでいますが、国家資格になることに
よって、従来の臨床心理士が大切にしている専門性が失われ、幅広くて一般
的な、専門職としての特殊性の乏しい「心理師」になってしまうことを怖れ
ています。そうなれば私たちの仕事を求めてくるユーザーの役に立たなくな
、これまでの臨床心理士を評価し、期待を持って下さっている方達を裏切
ることになります。この方向性をなんとしても食い止め、これまで築いて来
た研修体制を維持したいと願って、私たちはガラにもなく選挙運動をするこ
とにいたしました。
 全国区で立候補している候補者のうち、現行の国家資格条件に批判的な意
見を表明している候補者は半数にも足りません。全員が当選してもやっと過
半数です。なにとぞ期日までに必ず投票権を行使され、この方達が当選する
ようにご尽力下さいますようお願い申し上げます。

 全国区候補者は以下の方々です。(五十音順・敬称略)
 青木紀久代、伊藤良子、乾吉佑、岡田康伸、皆藤章、
 菊池義人、北山修、黒田浩司、桑原知子、滝口俊子、田畑洋子、
 馬場禮子、深津千賀子、藤原勝紀、松木邦裕、吉川眞理。

 平成25年2月18日

                差出人
                馬場禮子 (全国区)
                深津千賀子(全国区)
                乾吉佑  (全国区)
                中村留貴子(関東地区)
                岩倉拓  (関東地区)

菅野聖子(21期事務局長)への公開質問状

菅野聖子(21期事務局長)への公開質問状

戸田 游晏

 貴女は、貴女ご自身がそもそも、貴女も認めておられる「誤り」を含む文書を公表したことが、貴女が言われる「多大なエネルギー」と運営委員会の時間を浪費することとなったことをさておいて、「総括」(25年8月10日開催総会資料として会員全員に配布)に綿々と<その後の貴女の個人的見地からみた経緯>を書かれております。
 
 最初に貴女が「誤り」を含む文言の文書を学会誌に掲載し、さらに、まだ「誤り」を含む文言の残る文書を再度学会誌に掲載し直し、その間、實川委員が再度訂正を求めても貴女の理解力の問題かどうか、即ち恣意的か否かは不明ですが、結果的にそれらを無視し、そこで實川委員が「虚偽」と批判することでようやく、貴女が修正に応じていかざるを得ない状況が導かれた、とわたくしは理解しております。19期からの皆さんは如何、見なされているのでしょう。
 これも、年下のか弱い子が、ちょっとした失敗で、外から来たいじめっ子に苛められているのを守ってあげる?
 或いは「つぶれる虞のある(小濱氏の言)弱き者」を守ってあげるため?
 それが、本人のためになるのでしょうか?
 いつまでも依頼心ばかり、自らの好き嫌いを正しいことと間違ったことと重ね合わせて主張することから、これでは一向に成長できないではないですか?
 
 そもそも、菅野委員、貴女が本件の起源を発生せしめた。
 そして、貴女が「総括」で實川委員や戸田を批判しておられると同じことを、貴女は實川委員になさって来ていた。
 K会員の心情は、貴女の過剰な投影的同一視のご能力で慮っても、實川委員が、そのように度々訴えられた心情には一顧だにしない。
 つまり、万人に対する公平な評価を、貴女の私情と先入観から、或いは、貴女の内的な利得(自らが「弱き者」を助ける救済者)により曇らせてはいないか。
 
 総じて、本件は、貴女のマッチポンプ式の、つまり自らがヒロインとなる悲劇の起源を自ら作っておいて、多くの迫害と苦難を乗り越えたという、「菅野劇場」ではないですか?
 
 よく顧みてください。
 貴女が他者に為したことが、そのまま、本件において貴女自身が被るという経験を為さったという、鏡に映した構図なのです。
 貴女が「総括」に書かれた、實川委員とわたくし戸田に対する批判は、そのまま貴女ご自身に映し返ります。
 それが、貴女に自覚できているのかそうでないのか、そうでないのは、会員全員に配布する「総括」にこれを堂々と書かれていることで明らかです。
 
 このような自覚を持つことなく運営委員となり、会務に発言権をもたれることは、非常に由々しき事態である、とわたくしは考えます。
 所信表明に、これからは内部抗争ではなく対外的に成果を、と誰かが主張してきたことをご自分のご意見の如くに書かれております。
 しかし、わたくしが何度も貴女が司られた公開シンポ事前に、中川聡氏(精神医療被害連絡会代表・向精神薬薬害被害者のご家族)へのコンタクトをお勧めしても、メール一本ですむことを一向に進められませんでした。
 そして、この13日(平成25年7月13日、兵庫県芦屋市にて、関西委員有志にて開催の向精神薬サバイバーの方々との交流会)、わざわざ遠方(茨城県)からお運びになられたにも関わらず、会場で多く出たサバイバーからの重い批判と問いかけと要望に対して、もしわたくしが発言の時間を設けなかったら、貴女は果たして何を、積極的に、「対峙(貴女はメールではしないが、顔の見える会議ではなさると宣言されています)」してお応えになりましたでしょうか?
 苦しみを乗り越えまたそれらにいまもさいなまれつつ絞り出すように訴えてこられる方々からの重い重い言葉の数々。
 それに対する貴女は、なにをお応えになられたのでしょうか。貴女から発せられた言葉、貴女自身が、方々からの言葉に籠められた深い思いへの、衷心からのご応答ではなく、「貴女の所属する機関ではそのようなことがないように心がけている」趣旨を陳述されましたね。研修委員長菅野聖子としてでもなく、まして、<菅野さんご自身の生身>がしっかりとその思いを受け止められた上での、衷心からのお考えやお気持ちを表されていたものでは、なかった。
 会場でサバイバーのどなたかが、そのような機関があるということで少し安心しましたとの旨の返しをされたのは、「優しさ」です。
 
 菅野委員、貴女は、日頃のお仕事の中で、そのような、いわゆる「される側」からの「優しさ」「赦し」、時には諦めを伴った、それらに支えられて自らの仕事を存立させている。
 HPの事例を先に引かれているその筆致から垣間見られるのは、貴女の「おためごかし」言辞を甘んじて諦めて受け止めてあげている子どもたちのけなげさと赦しの力の大きさです。貴女は子どもたちの優しさに寄りかかって、立派なお仕事を果たしてられる、その自覚が貴女の言辞からは感じ取ることが、わたくしには難しいのです。
 言葉を換えましょう。子どもたちは、必死に生きている、それだけになまなかな誤魔化しは鋭く見抜く、そして見抜きながらも相手の度量に併せてくれる、つまり支援者が傷つきやすければ傷つけないように対応する(つまり相手にわからないように、分かると相手が酷く傷つくのがわかるから)、非常に怖い存在です。
 貴女は、貴女がケアしているつもりの子どもたちにケアされて、いま、ここに生きておられる。
 
 今回の来阪には、他の主なる目的がたとえあられての「ついで」だとしても(そのことはお伺いできませんでしたが)、中川さんにも開会前に短く自己紹介されただけで、その後、懇談を求めることもなかったのではありませんか?同じ関東ですので、今後有益な協力をなさっていかれる端緒を開いていかれるためならば、会の後にお残りになってしかるべきでしょう。
 
 総じて、疑問を感じますのは、貴女が何のためにこの関西の会に来られたのかわたくしには不可解である、ということです。
 
 さてさて、このように申し上げますと、また弾劾するようだ、検察官のようだ、とかと言われるのでしょうね。
 
 しかし、第七回運営委員会関東統合会の議事内容を昨夜(当時の時点)拝見したところ、丁寧に人事に関する議論をするために、選管に時間延長を申し出られたこれを酒木委員長を通しての伝達を要請されたとのこと。貴女は果たして、1年に一度の会則の決定が可能な本来の総会議事をさておいて、運営委員会内部においての意見対立を「総括」の名を借りての<粛正>を図るのですか?
 
 それこそ、貴女方が、一般会員を「外部」と見なして、つまり運営委員会を「内」とする観念の現れではないでしょうか。
 貴女方が、旧来の運営委員会を「学会そのもの」と大きな勘違いをされてきたことへの反省が、またこれだけの工数と会員が委托した資産をかけながらも、まだお分かりになってられないことが、ここに露呈しております。
 
 たびたびのわたくしからのそして重ねてのお問いかけに、貴女は、現在進行形で、無視と黙殺を続けておられます。
 これは、貴女が総括で貴女が被られたと主張する行為を、貴女ご自身がなさっていることではないですか?
 

前(20期)事務局長 戸田游晏
平成25年9月9日(平成25年7月18日MLにての意見投稿に注釈を挿入)

「学会認定資格検討委員会費」が承認されるまでの経緯について

前年度の臨時総会において、平成24年度予算案で、唯一承認を除外されていた学会認定資格検討委員会費がようやく通過し、本年度予算案にての費目にも同じく計上し、これも先月10日の本年度総会において25年度予算(表のみ)承認により費目計上金額が承認されました。

まず、昨年の7月9日にML会議において、当時の事務局長は、24年度予算案に盛り込むべき予算要求を、募りました。
これに応じて、藤原桂舟委員からの以下のように申込み投稿がありました。

・・・・・・・・・・

[藤原委員よりの投稿]
Date: 2012年7月10日(火) 午前7時34分
タイトル: Re: [20unnei] 議題D:事業計画及び予算要求募集(期限7月24日)

標記の件により、提案させていただきます。

提案者  藤原桂舟

<提案>

本学会で独自の心理士資格を決め、それを認定していく。
そのための準備として、認定制度のルール作りや認定をする委員会を発足する。

希望予算  4万-5万

予算が認められた場合、今期のうちに行う実行目標はつぎのとおり。
1 少なくとも今期でルール作りを完成する。
2 そのルールに基づき、できれば何人か認定者を発 表する。

<提案理由>

臨床心理系の大学院には行っていないが、臨床心理の技能を持っている方々を、本学会として認定していってはどうか。
例えば、福祉系NPO法 人、整体・カイロプラクティック・オステオパシーなどの身体治療家、ヨーガ・気功・瞑想の指導者など、実際に臨床心理と関わり深い仕 事をしておられる方々はたくさんいる。
本学会が独自の基準を決め、資格を認定していけば、そういった方々と協力関係を築くことができるし、心理的支援を求めるク ライエント(それは現在より幅広くなると思われる)にとって、大きく役立つことになるだろう。

・・・・・・・

この藤原委員からの投稿に対して、異論は(後述する8月23日の菅野聖子委員からの投稿まで)一切投稿が有りませんでした。
予算要求を締め切った後に、この投稿をその他の委員会からの要求とならべ、当時の暫定会計担当・事務局長兼任であった戸田は、これら全ての費目を含めた予算案を策定しました。

ところが、24年度定期総会(8月25日)を直前に控えた、8月23日に、菅野聖子委員(当時研修委員長)から、この費目を除外せよとの意見が投稿されました。

理由は、「運営委員会の審議を経た案として、会員に提示できる状況ではない」とのことでした。また、藤原委員よりの運営委員会にて説明・提案をいただ」いてはおらず、運営委員会での、「合意」が無かったと仰ってこられました。そして、「資格問題は、国家資格化問題を含め、学会としての在り方の検討を経てきており、予算案の項目を見て、「これまでの学会のスタンスとの関係は?」と問われた時、会員に応答できる「状態」ではないと思います。費目名の問題ではなく、用途の「合意」がないことが問題であり、「議事としても挙がっていませんでした。 」とまでも仰いました。

この菅野委員の見解は、MLでのそれまでの議事の意義を、議事期間中には参与されることなく看過されて、事後的に否定されたものと考えた戸田は、以下のようにご回答致しました。

・・・・・・・・

[戸田よりの投稿]
Date: 2012年8月23日(木) 午後9時47分
タイトル: 大会事務連絡:予算案(案)送付

菅野さま、

 この時期のお書き込み、非常に遺憾に存じます。
 以下のご指摘につきましては、MLにて、藤原氏からは、御提案と説明が既に説明がありました、とか申し上げようがございません。
 そもそも、このMLが運営委員会、そのものではありませんか?
 でなければ、予算案策定までにいつ、いかなる機会があったのでしょうか?
 となれば、少なくともわたくしの理解の範囲では、菅野さん御提出の研修委員会予算につきましても、同様の手続きが必要ということになります。
 まずは、御異論が生じていたのでしたら、この予算案審議は7月9日募集、25日締め切りでしたので、早期に御提案頂く事が可能であり、是非そのようになさるべきではなかったでしょうか。
 この期に及んでのこのような菅野委員からの御発言は、ある意味では、<議事妨害近似の行為>ではないかと、敢えて、極言させていただきます。
 また、再三お願い致しておりますが、以下の言辞において、ご主観の域に留まる、御感想レヴェルの論理が大方を占めております。(いちいち御指摘するまでもございませんが。)
 以上、菅野さんの「御感想」を承りました旨、告知させていただきます。

                戸田拝

・・・・・・・・・・

 この戸田の投稿に対する、菅野委員からの回答はなく、戸田からは続けて、以下の告知を行い、現状における運営委員が認識を共有すべき事実関係の再確認を求めました。

・・・・・・・・・・

[戸田よりの投稿]
Date: 2012年8月23日(木) 午後10時13分
タイトル: 菅野さま:ML会議を疎かになさらぬように

菅野さま、

ただいまの議事の混乱は、貴殿が齎されましたことの御自覚はおありでしょうか?
責任ある、御回答をお願い致します。

このたびの菅野さんの御発言の様式そのものが、この運営委員会の問題性の根幹と存じます。
ML会議をあまりにも、疎かにされている。
わたくしが、以前に菅野さんに問いかけさせていただいた、対面会議が果たしてML会議に勝るのか、という事案を、「相手にせずに、時間がたつのを待っていて、あいてが疲労困憊して自滅するのを誘う」すなわち<無視・黙殺・見て見ぬふり>をなさりながら、今回のような時宜を
弁えぬ、発言で、混乱を招く。
これが、自己顕示欲求の顕れであるならば、また、相手の要求や言い分を充分に理解せずに、御自分の理解の了見に限られた希望の受け入れを求めてこられるという姿勢、これには、非常に問題性を感じざるを得ません。
ことに教育臨床においては、その支援の対象となる人たちの多くが自我のよく育まれた青少年や成人ではないことから、自ら強く戒めるべき有り方になりません。
このような御指摘をこのML上でせざるを得ない、ということがわたくしにとりましても、極めて遺憾でございます。

佐藤さま、みなさま、

このような事態があるからこそ、ML申し合わせが策定されねばならない、という実態を提示させていただく、必要性を改めてまして、意を決した次第です。

              戸田拝

・・・・・・・・・・

 これらに対して、菅野聖子委員からの反論は一切投稿されませんでした。
そして、2日後の24年度総会においては、戸田が「総括」で既に報告した事態によって、予算案は、この「学会認定資格検討委員会費」を除外して可決されたのです。
 そのため、前年度中に臨時総会の開催を余儀なくされ、その臨時総会においては、酒木運営委員長が、藤原委員の原案を改訂し、国家資格が創設された際の上位資格として学会認定資格を検討するとの説明を行い、ようやく、この費目が承認されたのでした。
 藤原委員は、前年度末を以て退会されました。

20期運営委員会事務局長退任にあたって

20期運営委員会事務局長退任にあたって

戸田 游晏

 本学会運営委員会の内側に入りこみ、そのhabitusの有りようになまなましく出会ったとき、深い幻滅を伴う衝撃を受けた。
 それは、旧くからの多選役員の概ねの考え方や行動様式が、わたくしの発想の地脈とは異なる基盤に根を下ろしている、と気づいたときであった。
 第一の「驚き」は、運営委員会多選委員の、対会員、対社会の考え方が、わたくしとはほぼ対極にあったことである。これがまず露わとなったのは、第48回大会東京会場企画事案での参加費用額設定においてであった。
 わたくしは、非会員を無料とすることを提案した。その根拠としてわたくしは、以下を疑うことがなかったからだ。すなわち、会員の拠出する貴重な会費は、本学会が社会に対し意見を発信し、啓発活動を支援し、会員の学術研究成果を広く公開する用途で使うべく託されている、と。ところが、「会員であることの特典」がなければならないとの多数見解によりわたくしの意見は却下された。
 これが、本学会の理念(とわたくしが思い込んでいたこと)と本態とのズレの認識、いやそれのみでなく、現行運営委員会が維持する通念への疑義を抱いた最初の体験であった。その後もさまざまに不条理な出来事が、事務局長の会務の中では頻出した。それらは、幾人かの運営委員を一個人の見地から批判する形とならざるを得ないので、いまとなっては逐一語るべくもない。
  しかし、昨年末の一事例は、これらの幻滅感をよりいっそう再認せざるを得なかった。それは、わたくし個人の問題ではなかったからである。

 昨年の晩秋わたくしは教え子に当たる一人の女性から、向精神薬薬害と進学先医療教育機関からの不当と見なしうるその人への処遇とが絡み合った難しい相談を受けた。その問題には某地方都市の医師会も絡み、わたくし個人ではいかんとも対処できなかった。ましてや、精神的にも経済的にも切迫した状況にある当人に対して、カウンセラーの本領である対症療法として一時しのぎのなだめにしかならない「セラピー」でうやむやにごまかせるような問題ではない。
 そこでわたくしは、運営委員会に、当人が通う医療教育機関の経営主体である某市医師会への調査依頼と意見申し入れができないものかと願い出た。しかし、これを真摯に現実的に受け止めていただいたのは、一部の委員に過ぎなかった。暦年の役員から唯一人、支援の方向を探る意見を出してくださった委員でさえ、まずは、「当人が会員であるかどうか」を問われた。
 わたくしの本学会へのかつての認識としての(今や今後に期待するしかない)責務は、個人で解決するには大きすぎる問題を抱える精神保健福祉ユーザーへの組織的支援を行うことである。社会的弱者の立場を常に共有し支援する機能を喪ってしまっては、ましてや会員同士で利益を守り利便を図り合うという内向きの姿勢では、社会に於ける本学会の存在意義は、危うくなるのではないだろうか。
 その後、わたくしでできることを行おうと、個人的つながりを通しての支援を試みた。しかし、本人は当教育機関の姿勢への影響力が見込まれる組織からの意見申し入れを望んでいた。「自分はもう退学し他分野の専門職を目指すが、後輩のためにぜひお願いしたい」との思いからであった。その後、本人はわたくしへの連絡も閉ざした。その人が現在どのような境涯にあるのかは解らない。
 高らかな理想を掲げる、本学会の運営委員会事務局長という立場に自らがありながら、若い教え子一人の支援さえできなかった。本人は、本学会のホームページで広報された理念を読み、本学会に一縷の望みを託してくれていたのに。

 ここであらためて、運営委員にわたくしが立候補した動機のひとつとなった一連の出来事が思い出される。
 かつてわたくしは編集委員会から或る投稿論文の査読を求められた。その際、より優れた見地から閲読をしていただける非会員を紹介したが、そのときのわたくしの応答の一部がコンテキストから遊離して投稿者に伝わったと想定される出来事が生じた。これが、他の経緯も複合する紛争へと発展したと伝え聞いた。そして編集委員の一人の解任要求が運営委員会に提出される事態となったことを聞いたわたくしは責任を覚え、当時の運営委員長藤本豊氏に対し、数度にわたり事実関係の説明を書き送った。
 ところが、数ヶ月を経ても回答は無かった。わたくしは監事にこの事態を質す書面を事務局に託したところ、回答はあったものの「監事は会計監査を行うので会務に関与しない」との旨であった。(当時および現行会則に、「会務を監査する」と記されているのであるが。)こうして、わたくしは一会員として意見を運営委員会に申し立てる手段を失い、致し方なく、6月の編集委員会開催期日に上京し、編集委員会への直接申し入れを行った。その結果、新たに編集委員に任用いただいた(が、編集委員会メーリングリストへの参加は結果として8月下旬に至るまで許可されなかった)。そこで、7月に大阪で開催される運営委員会に無償で書記を務めることを申し出て、議場に参加することができた。こうして、ようやく藤本運営委員長から直接の回答を頂くことができた。
 しかしながら、藤本氏のお話は、率直なところ、わたくしには充分了解し得るとは言い難いものであった。つまり、藤本氏は、ご自分が公的職務として東北支援に派遣されていたことと、そのことに関するご家庭の事情を語られ、それらの事情への共感をわたくしに求められた。それよりも驚いたのは、本紛争当事者に対する藤本氏ご自身の差別的所感が言葉の端々に感じられたことだ。
 そのときである。わたくしは、この学会はこのままではダメだと、それまでの懸念が一気に確信に変わった。これが、本運営委員会のhabitusだ。一般会員の要望や切迫した訴え(それは学会をとりまく社会状況の不条理を代弁するものであってさえ)、それらを、自らの個人的事情を言い訳にして、不作為と無視で切り捨てて顧みない。このような暗々裏に本運営委員会内に暦年醸成かつ伝承されてきた集合意識からの承認を背景に、当時の運営執行部の長藤本氏は、通常一般の言動であるかにそれらを行い、微塵も恥じるところがなかった。
 ここに体現される「学会としての社会的使命より仲間内の情実重視」という運営委員会habitusの変革に根本から挑まねば、本学会が公に掲げてきた理念に、もはや存続の未来はないと思われた。
 翌年1月の前期・今期の引き継ぎを兼ねた運営委員会で、互選による運営委員長選出が行われた。そのとき、わたくしの心からの叫びとして、藤本氏の運営委員長への再任反対を訴えざるを得なかった。
 当事例の背景となる前期運営委員会会務の内部状況は、現時点でも伝聞でしか語れない。
 なぜなら、任期終了をあと数ヶ月に残すいまこの時点(平成25年5月25日)でさえ、わたくしは前期運営委員会メーリングリストを参照することが許されず、前期委員間でどのようなやりとりが交わされていたのかを知ることができないからだ。
 ところで今期、新任2名を含む運営委員6名が任期中に辞任された。新人のうち1名は学会を退会された。この方は他領域の専門家であったが、一般の方々が本学会への入会意義を高め得る方策と将来的発展に資する優れた具体案を抱かれており、本学会の運営執行に携わって頂きたく、わたくしが切に入会をお願いした方であった。だが、従来の運営委員会での閉塞した展望を切り拓くその方の画期的な案が提示される、その前の段階で、「これまでに、やったことのないことはしたくない」との、例によって例のごとき抵抗に出会う。つまり、正面立って提案内容の意義を議論したくないときに、自民党改憲論の如き「内容吟味回避の手続き論」や「無視による引き延ばし」等の間接的手段で新たな変革案を排除しようとする、旧来多選の多数派委員が常道とする半ば無意識的集合的回避行動に遭遇し、去っていかれた。
 任期半ばにこのように複数の辞任者が出たことは問題にされてもよいが、前期の運営委員にもまた同様の事態が生じていることが表だって語られないことには、いささか疑問を感じる。すなわち、前期の新人運営委員2名は任期終了後に退会、前事務局長も、また前期以前から会務の改善を訴えてきた元運営委員も年度末を期に退会している。したがって、任期中途であるにせよ、かつて一人の委員が「淀む水が腐る」と訴えた事態そのものは、前期からさほど変わっていないと言えるかもしれない。
 その淀みの中にあって、処を得つづけてきた集合意識からの見えにくい圧力が、新たな参入者を脅かしつづけたことは否めないだろう。
 新たにその淀みの場に(表面的には)暖かく迎えられ、目的意識と希望を抱いていた新任委員たちの間に、その見えざる圧力が微妙に亀裂をもたらし溝をうがった。その果てに互いに疑心暗鬼に陥り、深刻な不全感を抱きつつ静かに去っていかれたのではないか。
 そして何より、わたくしが今期味わった最大の遺恨は、8月の第48回大会(東京会場)の2日目に遠方より足をお運びくださった比較民俗学会会長への、運営副委員長および藤本委員の礼節を欠いた対応であった。

 2日目に、わたくしは後述の宮脇運営副委員長が初日の総会で提示した、比較民俗学会学会誌の中の漢字二文字の表記に関わる誤解を正していただくために、宮脇副委員長に同席を求めた上で、会長に経緯を説明した。会長が、比較民俗学会としての文言選択の意義説明をされているとき、宮脇運営副委員長は会長の言葉を遮り反論した。当然、会長は立腹され、「では、この共同開催の話はなかったことにしましょう」とまで言われた。その後大会説明会が行われる中、宮脇副委員長は学務のため会場から退出された。説明会の席上、会長から、お気持ちを納められての「一緒に頑張りましょう」とのお言葉を頂き、わたくしは心底安堵した。しかし、まさに、その後のことだ。藤本委員が個人的に会長に再び、他学会機関誌内の記述変更を求める申し入れを行ったのである。
 わたくしは、時程半ばで帰られる会長をお見送りする行路で、日頃は温和でにこやかな氏が、「ほんとうに、この学会の方たちには、申し上げることばが通じないのですね。」と仰ったことを、忘れようにも忘れられない。社会的に見識の高い第一級の研究者でおられる小島先生に対し、初対面にも関わらず、運営副委員長と藤本委員は一方的に自らの立場においての都合を主張する。これが、臨床心理実践者の態度であろうか。比較民俗学会の語彙解釈を尊重せずに一方的に否定することを以て、他学会とその長を侮辱したことは、本学会としての謝罪を免れない、極めて深刻な事態ではないだろうか。

 そもそも、第48回大会が中国大連市で開催されると決まったときに、わたくしは東アジアでの数十年にわたる地道な実地調査にもとづき、人々の日常生活と文化の機微を研究してきた実績のある比較民俗学会の年次大会との合同開催を企図した。これは、わたくしが本学会の内向き傾向を少しでも打開する緒として自ら申し出た渉外担当職務の一環であった。言うまでも無くこれら交渉のための出張費用等は自費であり、本学会からの拠出はしていない。
 この事件前日の総会時においての、宮脇運営副委員長の比較民俗学会会報記述の「共催」表記を、たまたまその記事の直前に論文が掲載されていたという根拠に依って、實川委員を批判したことは、一方的思い込みによる的外れな言いがかりに過ぎなかった。このような議論の紛糾による時間の浪費に依り、その後も予定外支出と多くの事務工数を費やすこととなる臨時   総会の開催を年度末直前に行わねばならない事態を招いた。
 総会時程は東京会場企画担当者の設定であり、学会認定資格検討委員会費目等新たな重要事案を含む審議を期して、メーリングリスト上でわたくしは再三再四にわたって、運営委員各位の円滑な議事進行について呼びかけお願いしてきた。にも関わらず、これらを無視した運営委員会三役の一人からの議事開始直後の動議によって、議事継続が阻まれたのである。
 議場で、他学会内部判断に関わる、自らは預かり知らぬ責任への追及を唐突に被った實川委員が反論した。その説明を、宮脇運営副委員長は言葉を覆い被せて遮った。これに抗議して實川委員が声を荒らげたとき、たまたま遅れて総会議場に入室した会員があった。
 後にその人が、その場で感じ取った私的所感を事務局への連絡文書に書き添えてこられたことがあった。その文面から切り取られた断片を、後の第四回運営委員会(対面会議)議場で、藤本委員が提示なさり、實川委員への責任追及動議の道具として用立てられた。
 これら2例の行為様式には、同様の構造が認められる。他者の書いた文書を利用した個人攻撃が、本学会歴任運営委員の一部habitusの常道であろうかと推測されるのだ。つまり、或る目的(対立委員の意見陳述を制圧)のために、その場の主題とは無関係な事象(上記事例では、他学術団体の機関誌に記述された学術用語ではない二文字熟語・コンテキストへの理解が不充分なまま綴られた感想文)を道具(横槍)として用いられているのである。
 わたくしは今期初めて運営委員となり事務局を務めるにも関わらず、新人運営委員であるが故のこまごまとした不明瞭事案にぶつかることが度々で、そのことに苦悩してきた。にもかかわらず、昨年度の会務遂行状況を自ら調べて参考にできない。そこで社会常識としての見地からの、自分なりの工夫で会務を執行することに務めた。そのような対処方法の可否と遂行過程報告を、ときには2ヶ月近くにわたって再三運営委員会メーリング上で意見を求めてきたが、数名の特定の委員からの応答しか得られないことが専らであった。そこで致し方なく、無回答であることを異論がないと解して事案を進めると、多々それらは事後的に総会や対面運営委員会で蒸し返され、情緒操作を伴う手慣れた交渉術で事案の根幹への検討を巧みに回避した消耗戦に持ち込まれる。その末に、時間切れを理由に多数決で覆されてしまう。
 すなわち、本学会運営委員会には、長期にわたるメーリングリストにおいての文書上での問題提起においても、対面での話し合いにおいても、根本的な合意が成り立ち得ない、立脚点の異なる対立軸・別土俵が厳然と存在しているのだ。
 以上拙文は告発の書き物である。だが、事例として挙げた個人への弾劾ではないことにご留意頂きたい。この運営委員会に暦年醸成伝承されてきた、habitus本態への気づきを促す警告として書き留めたものである。
 その他の本運営委員会の諸様態を言語化し露呈させようと綴った拙文の類を、来期の運営委員の方々の参考としていただければ幸いである。それが叶うなら、今期メーリングリストにわたくしが逐次書き込んできた少なからぬ文章や対面運営委員会や総会についての拙所感(機関誌掲載)に費やした労力に、いささかの意義を自らに見いだすこともできよう。
 機に応じそのときどきの私感と所見、これら全てを、本運営委員会の会務記録として、将来の公開に備えて欲しい。
  以上、敗者の弁としては、饒舌に過ぎた。
 ·  次期の運営委員各位、ことには菅野新事務局長におかれては、文字通り命がけの健闘を期待する。
 

第21期役員選挙

第21期役員選挙

去る平成25810日の定期総会で行なわれた第21期役員選挙は、日本臨床心理学会の歴史に類例を見ないものであった。

特徴は、次の二点にある。

1 総会議場にて提案された無記名投票

2 落選者が出た (立候補5名のうち3名が不信任)

また、次の問題点が指摘されている。

1 投票に先立つ討論が制限された

2 投票用紙と得票、過半数に対する母数の確認が不十分であった

*指定の期日(6月12日に締切)までの立候補者は次の5名であった。

金田恆孝
栗田修司
實川幹朗
菅野聖子 (立候補声明文は選管の許可を得て期限後に提出)
高島真澄

選挙公報が所信表明(50音順)を掲載し、会員に配付。

第21期運営委員立候補所信表明(PDF)

選挙管理委員は三島瑞穂、西田久美江両会員であったが、当日の朝、三島委員が家庭の事情で欠席を通知。選挙業務は西田委員が行なった。議長団三名(議長・亀口公一、副議長・小西しゅんよう、書記・丹澤和美)が西田選挙管理委員を補佐した。

以下、おおむね時系列に沿って記述する。

1 第1回選挙

投票と討論方式の変更

期日内立候補者の所信表明に先立ち、菅野聖子=第20期運営委員・次期候補者より、このたびの選挙は投票によるべしとの提案があった。西田選挙管理委員は投票箱を準備していると明かし、会場より異議は出なかった。

五名の候補者は議長席の前に並らび、それぞれ1、2分の短い所信表明を行なった。

これが終了すると西田選挙管理委員は、候補者にもとの場所に着席することを求めた。これも異例のことで、候補者が前列で会場の会員と向かいあいつつ、会員ならびに候補者相互の討論を行なうのが慣例であった。過去の例に倣うよう求める候補者もいたが、西田選挙管理委員と亀口議長は改めて着席を求めた。

質疑・討論の短縮

直後に實川幹朗=第20期運営委員・次期候補者が、高島真澄=同に第20期の実績について質問した。これに対し西田選挙管理委員は、候補者相互の討論は後に回しまず非候補者からの質問と討議を受けると述べて、實川候補の発言を制止した。高島候補は返答しなかった。

非候補者からの発言と候補者の応答が終わると、西田選挙管理委員はただちに投票に移ると宣言した。實川候補は、会則第13条「総会において運営委員の任務を遂行する意志を相互理解するため討論をつくしたのちに、決定される」の遵守を求めたが、選管および議長団は時間的な制約を理由にこれ以上の質疑、討論を行なうことなく投票を行なった。

投開票結果

實川候補より、討議に参加できない委任状分には投票権がないとの発議があったが、表決の結果、委任状分も含めての投票となった。議場の有権者名簿には25名が記載されていた。これに加え、委任状分となる15票の投票用紙(通し番号なし)を委任を受けた会員に配付した。委任状を持つ会員には2枚の投票用紙が渡ったことになる。(なお総会委任状総数は17通で、うち3通が議長宛ての委任であった。)

投票後ただちに開票が行なわれ投票総数は40であった。この過半数21を以て信任とした。

結果:

× 金田恆孝=16票 落選
× 栗田修司=16票 落選
× 實川幹朗= 8票  落選
◎ 菅野聖子=33票 当選(議場発表は34票:後に選管が修正)
◎ 高島真澄=34票 当選

*総会議事終了後、西田選挙管理委員が有権者名簿に登載(本人申告)されなかったことが判明した。本来の有権者数は26名であった。

 

2 第2回選挙

当日の追加立候補

西田久美江選挙管理委員と議長団が、「運営委員が2名では活動不能」との理由で追加立候補を求めた。短い休憩の後、6名が書面で当日の追加立候補を表明した。栗原毅=第20期運営委員、鈴木宗夫=同、谷奥克己=同、丹澤和美=総会書記、藤本豊=第20期運営委員、宮脇稔=同である。(菅野聖子=第21期運営委員より、欠席の手林佳正会員からの追加立候補受諾を求める発議があったが、多数決にて却下。)

討論の省略

6名の追加立候補者からそれぞれ1、2分程度の所信表明があった。1回目と同じく候補者は各自の席に戻り、質疑が行なわれた。實川幹朗会員は追加立候補者の所信が会員に周知されていないとして、会則第13条「討論をつくしたのちに、決定される」の遵守を再び求めた。これに対し西田選挙管理委員は、立候補者への質問を受けた後に改めて討論を行なうとし、まず候補者への質問のみを受け付けた。

ところが西田久美江選挙管理委員は、質疑が終わるとただちに投票に移ると宣言した。第13条の遵守を求める實川会員に向かい西田選管が「討論は終了したものと見做します」と通告すると、實川会員は議長席に詰め寄り、議場が一時騒然となった。結局、議場の大勢は討論を望まず、栗田修司会員らからの幾つかの追加質問と応答の後、投票が行われた。

投開票結果

委任状を託した会員は当日立候補者の所信を知らないので第2回投票の選挙権はないとの確認提案が實川会員からあり、採択された。有権者を議場の会員に限り、一人に1枚のみ投票用紙を配布した。

有権者は総会に出席した会員=26名であった。

結果:

栗原 毅=15票
鈴木宗夫=14票
谷奥克己=19票
丹澤和美=17票
藤本 豊=12票
宮脇 稔=13票(議場発表は14票、後に選管が修正)

◎有効投票数=23を母数に、追加立候補6名全員が当選と判定された。

過半数の母数と当落の分かれ目

有権者数=26と有効投票数=23との間に3票の差があったが、食い違いは問われなかった。むしろ、誰も気付かなかったのである。当落の根拠となる母数を有効投票数23の過半数に求めたが、有権者26人との比較検討は行なわれなかった。不足する3票のうち1票は、棄権した西田選挙管理委員の分である。だが、残り2票の所在は不明となっている。有権者のうちの二人が投票を行なわなかったのであろうが、推測の域を出ない。投票用紙の紛失もあり得なくはない。

投票結果に、当日は異議を挟む者がなかった。しかし、過半数の母数に何を採るかにより、当落は違ってくる。

日本国憲法は第56条2項に;
両議院の議事は、この憲法に特別の定のある場合を除いては、出席議員の過半数でこれを決し、可否同数のときは、議長の決するところによる。
と定めている。

憲法は国民の行動すべてを拘束しないが、民主的な手続きの模範として無視できない。これに従えば、出席有権者数=26の過半数は14なので、信任を得るには14票以上が求められる。

 

3 監事の選出

監事の選挙には、会場での挙手による5名の立候補者があった。

金田恆孝
亀口公一
酒井良輔
實川幹朗
戸田游晏

これまでは、引き受け手がないため運営委員が苦労して内々に打診していたから、ここでも異例の動きであった。

ところが投票に移ろうとするとき、立候補者に名前のなかった滝野功久第20期監事が立ち上がり、渡辺三知雄=同(欠席)とともにしばらく「暫定的に」監事を務めたいと述べ、選挙の中止を求めた。「会則の改定提案が多く、監事の役割がはっきりしていない」が理由であった。また、渡辺会員からも了承を取ってあると述べた。

表決の結果、滝野提案が承認され、監事の選挙は行なわれなかった。こうしてまた一つ、異例が重なった。

 

4 終了とその後

終了時刻は18時30分ごろであった。
ただし、会場は延長を見越し、21時30分までの借用手続きを済ませていた。
運営委員として信任された8名は会場に残り、「第21期第1回運営委員会」を開催した。(初回の運営委員会は、慣例では前期の運営委員と合同で行ない会務の引き継ぎを主とするが、このたびは第20期の運営委員に出席を求めなかった。)

期日前立候補者5名のうち、つまり正規の手続きに従った立候補者のうち3名が落選したことが、選挙のただならぬ雰囲気を物語る。信任されなかった3名は、一人が現役の編集委員長、二人がはじめて立候補した新人であった。
現役の編集委員長の不信任は最近の機関誌編集方針への不信任でもあり、新人二人の落選は人事の刷新への拒否であろう。
信任された8名は、総会書記を務めた丹澤和美会員を除き、すべて運営委員歴10年を越える馴染みの人びとである。

*総会を閉じるにあたり、佐藤和喜雄会員(第20期運営委員)の提案で西田久美江選挙管理委員に対し、会場より盛大な拍手が送られた。<實川会員の圧力にめげず公正に選挙を行なった>ことが理由であった。

實川幹朗会員は、学会ホームページ上に次の質問を西田選挙管理委員宛てに出した。

————————–

西田久美江様
選挙管理委員としてのご説明、拝読いたしました。
当日立候補者の投票用紙を当日に作られたことは、公正な運営だと思います。
ただ、投票用紙の作成の公正から、選挙運営のすべてが公正とは結論できません。
私は、次のように考えております。
よくご検討いただき、私の考えに誤りががあればご指摘下さい。

1 先行立候補者が対象の1回目の投票で、私が求めたにも拘わらず、選管は候補者相互の討論を行なわせなかった。これは会則13条「総会において運営委員の任務を遂行する意志を相互理解するため討論をつくしたのちに、決定される」に違反する。
ことに、はじめに
<先に候補者以外からの発言を認め、次に候補者相互の討論に移る>
として候補者の発言を禁止したうえ、約束を違えて投票を強行した。
これは選管による欺瞞であり不正行為である。

2 当日立候補者を対象とした2回目の投票でも、候補者相互の討論を行なわせなかった
1と同じく、13条違反である。
より重大なのは、2回目投票での[立候補声明+質疑+討論時間]の短さである。
当日立候補者は、あらかじめ会員に所信を表明しておらず、総会の場のみにおいて、総会に参加した会員だけに所信を表明する。したがって、せめて総会参加者だけにでも懇切丁寧な所信表明と、充分な質疑・討論が保証されなければ、正規の手続きを踏んだ先行立候補者とのあいだの不平等が拡大する。そして何より、事情を知らない一般会員にとっての判断材料を著しく制限する行為である。
この点を私は休憩時間に、選管の西田さんと議長の亀口さんに申し入れている。
それにも拘わらず、当日立候補者の所信表明はみな極めて短時間で終わり、その後の質疑も不十分であった。
こうした行為は、会則13条の精神を踏みにじるのみでなく、主権者たる会員への侮辱である。
3 2回目の投票で、非候補者から【質問のみ】を受け付けた後、選管が「【討論】が終了したものと見做す」との宣言を行ない、投票に移った。
私は抗議したが聞き入れられず、投票が強行された。
これは選管の独断であり、やはり会則13条違反の越権である。

最後に 〜 20期暫定会計担当および事務局長を任じられていた者としての所感

  

最後に

〜 20期暫定会計担当および事務局長を任じられていた者としての所感

 上記の運営委員会活動費についての項目にて少し触れましたが、戸田の会計暫定担当を含む職務の中で、既にその風土的特徴が固定化したこの運営委員会にとってはよそ者の立場から見た所見をお伝えして来期のご参考にして頂きたく、以下に補足させていただきます。

 まず、それぞれのご事情があるとは思いますが、たいへん残念ながら会務実働のみならず時間的・時機的にML会議にて決定を要する議事においても、積極的に参与いただけない委員が少なからずいらっしゃいます。
 この事態には深刻な弊害があります。運営委員会に上程する議案案や外部団体への回答項目等、次々に多岐にわたる決定事項が目白押しになっている状況で、いつまでも複数の議題を未解決のまま保留もできずに、期限を切って回答を待ちます。
 今期の実績では、それらの内で比較的重要な議題には議題識別記号を施しており、このやり方を始めてから提出議題数は26回に上りました。しかし、常にこれは、数名の委員からの賛否或いは保留等の回答が得られずに期限を迎え、リマインダーや個人メールで度々ご回答を促しても叶わず、致し方なく決定した事案が少なからずあります。
 しかし、その「決定」は事後の対面会議で覆えされてしまうか、或いは再度の検討をMLにての説明済みであるはずの第一段階に遡って行わねばならないことが少なくありませんでした。このようにして、多くの出張経費と宿泊費を費やしての貴重な会議時間を浪費することが、対面運営委員会のたび、ほぼ毎回のように繰り返されてきたのです。

 運営委員会の構成員が多ければ多いほど、各位の責任感が希薄になることも、このような事態をもたらす一因であろうと思われますが、深刻なのは以下です。
 後ほどに無回答の理由をお尋ねしたときに、返ってくる典型的な回答としては、「書き方が詰問調や非難の論調であるので、気分を害されるので、読む気が起こらない」等々の趣旨が些かの躊躇いもなく、複数の委員から堂々と述べられるという事態です。
 あたかも最初の第一報目から、かのような言葉遣いでわたくし事務局長から責め立てられたかのように、経緯をご覧になれない第三者の方々からは見受けられるかもしれません。   
 しかしながら、実際にはそうではないのです。
 無視と黙殺で遇されてしまうなら、どのような手段で、相方を議論の土俵に入っていただるのでしょうか。MLでの応答は即時ではないにしても、「今は忙しいので、いついつ頃なら返事ができる」「自分としては保留したい」等々の返信さえ殆どございません。
 議題によっては、往々にして一切無反応で、意見締切期限を超えそうになっても、依然としてその状態が継続するならば、リマインダおよび期限延長をしつつも、発信元としては、我知らず、次第に書き方が厳しくなっていき、最後には挑発的な言辞を用いて、注意を引いていただくべく申し上げることとなるのは、必ずしも絶無ではないでしょう。

 対人支援職は、人付き合いと対人交流におけるスキルを磨く専門家です。この専門性を少々転用しますと、「説得」や他のもう少し柔らかな表現で表されるところの、人心操作・誘導にも長けてしまいます。このたびのMLにても無視・黙殺を戦略として用いるなら、以下のようなプロセスを経ての、他者の人心誘導が可能となります。

1)質問や意見提示を働きかけてくる相手を、徹底して無視・黙殺します。
2)この無作為という対応によって心理的に追い詰めて、相手の「行動化」を誘発します。
3)その相手の言動をそれまでのプロセス及びコンテキストから独立させた(つまりその行動化そのもののみをピックアップした)上で、これを非難する。


 つまり、いまここでの目に見える現証を操作的に実現させ、その上で批判するのです。
これは、いかにも「する側」と申し上げるに相応しい、巧みな心理方略です。
 この戦略を意見が対立する相手や、ときには旧来の組織維持のために排除を目論む対象、それらのみならず、各々の職域で出会う被支援者に対しても用いるとなると、非常に由々しきことです。
 このような事態を、自らが招いて、その上で自らが感情を害されたと被害者の立場を主張されるなどというマッチポンプ式ヒーローやヒロインが、歴任多選の運営委員の中にいらっしゃるのだ、これこそが本学会の慣習(habitus)様式だと申し上げますと、一般会員の方々は驚かれるでしょうか。或いは、ああやっぱりそうなんだなと思われるのでしょうか。
 これらと構造的に類似の事柄を、折に触れて縷々訴えて参りましたが、果たして戸田の申し上げることを、単なる「悪意」に基づく「誹謗中傷」や「個人攻撃」として受け止められているとすれば、誠に、誠に、残念と言わざるを得ません。多様な考え方を許容する理想とは、現在の運営委員会の現状はほど遠いものになっているのかもしれません。

 来期に本学会の会務運営を実行される方々におかれましては、このようなぬかるみでの消耗戦に陥る轍を踏まれることなく、新生の精鋭運営委員会として宜しくお務めを賜りますように、切にお願い申し上げます。 

平成24年度会計報告

以下、平成25年8月10日定期総会議場で戸田が口頭で行った会計報告です。決算案予算案ともに、議場承認を頂きました。ところが、本報告に含まれる予算案費目算定根拠の記述については、予算案表費目および金額とは切り離しての承認決議が行われました。以下については「記録」として残すとの留保を付しての議決承認でありましたので、ここに掲示させていただきます。

   平成24年度会計報告

第20期運営委員会事務局長・暫定会計担当 戸田游晏

平成24年度決算案

24年度末現金資産合計は2,057,857円で、うち債務としての「会費前受金」は232,000円となります。未払金(内訳は以下)、仮受金他を差引き、余剰金として1,259,126円の繰り越しとなりました。
未払金(1)「学会資格検討委員会」調査研究実費心楽の会(酒木保会長)立替
未払金(2)精神保健従事者団体懇談会分担金23年度・24年度分
未払金(3)25年2月大連国際大会プレセッション大会費(一部)酒木保立替
未払金合計 250,000円
なお、懸案の内田基金の返済は年度内は果たせませんでした。国際大会の収支報告が、昨年度の大連会場開催中止のため年度を越えることとなり、大会費追加支出等に関わる見込みが立たなかったこと、24年度の予備費は181,935円と僅少であったことを勘案した故です。

収入について

[会費収入] 24年度会費納入試算は、一昨年度までの試算方式(前年度末の会費完納会員数に会費を掛け合わせる、100%納入率)を採用せず、より実態に即すことを目指しての過去2カ年(平成22・23年度)の平均納入率(当年度88%・過年度72%)で試算致しました。よって平成24年度会費収入予算は24年度1,432,000円・過年度240,000円で計上しておりました。年度末の納入額は24年度1,584,000円・過年度152,000円となりました。24年6月に2年以上の未納会員と未納退会の方への電子メール(22通)と葉書(31通)にて納入と復会のお願いを試みました。これに応じて下さった方々からの納入による微増はあったものの、過年度未納額全体としては予算額に比するところ11名分の納入が頂けませんでした。本年度分納入と併せると64,000円増となります。

[購読会費]一般会員の会費納入状況に比して安定した納入率を見込んで、24年度予算案計算式は従来方式(100%納入)を踏襲したところ、結果として過年度納入分との差引184,000円減となりました。昨今の社会経済情勢により大学図書館等では経費削減の為に冊子体逐次刊行物蒐集選択・選別においての厳格化が進む可能性が大いにあります。この趨勢も視野に入れ、将来的予算案編成を検討する必要があろうと思われます。

[48回大会収入]24年度予算として大会東京会場・大連会場合計200,000円を按分を期しての大会予算として計上しておりました。24年8月の東京会場開催費供与100,000円からの差引39,144円の収益となりました。大連会場での開催は日中間の国際情勢悪化の影響を被り中止となり、これに代えて、2月に宇部フロンティア大学にて25年度大連国際学会(第49回大会)のプレセッションを開催しました。大連会場開催費として供与予定の残100,000円は、年度内にプレセッション予算の提出が無かったことから、未払い金(3)として債務に計上しております。(なお、未払い金(3)は、プレセッション収支決算の提出により次年度(25年7月)に支払を行いました。)東京会場収支及びプレセッション(宇部)収支につきましては、別添の各々の会計報告書をご参照ください。

[研修委員会収入]25年2月の東京の公開シンポジウムでは50,720円の収益となりました。

[地方委員会収入][小委員会収入]共に活動がありませんでした。

[雑誌売上]東京会場・プレセッション(宇部)会場共にバックナンバーの売上げはありませんでした。東京会場では、旧事務所からの財産移転のためバックナンバーの数量目録に基づく移管業務(東京会場開催1日目夜間)に重なり、充分な準備と対応ができませんでした。また、プレセッション会場の宇部フロンティア大学にはバックナンバーが既に移管されておりましたが、比較民俗学会及び大連大学関連の招待講演者および開催校関係者の他に非学会員の参加者は無く、その方々への寄贈の他には販売は行われませんでした。
学術刊行物の電子データ化が主流となりつつある今日、冊子体の売上げ増は見込み難いと考えられます。

[印税]学会編著書籍の印税収入はありませんでした。

[利息]払出・郵貯総合口座入金が年一回の実績となり、利息482円となりました。

[広告料]ありませんでした。

[雑収入]内訳は以下です。
24年 5月30日 株式会社メテオ(文献権利許諾使用料) 471
24年 7月17日 CP紙印刷代金(研究者からの依頼) 2,744
24年11月30日 学術著作権協会 35,130
25年 3月14日 全国保健医療福祉心理職能協会  10,000
25年 3月22日 学術著作権協会 振替受入   29,404
合 計 77,749円

支出について

[臨心研印刷費]予定通り50巻1号・2号、年度内2号の発刊となりました。50巻1号より表紙デザイン等誌面を一新したため、予算より46,255円超過しました。

[誌紙発送委託料]協和印刷に委托した機関誌発送について計上しております。CP紙175号については、データのメール一斉配信と印刷物郵送を事務局(学会支援センター)で行ったため、事務局費(通信費)の一部として計上しました。

[運営委員会活動費]予算では当初、宿泊を伴う対面会議3回分の予算が計上されておりましたが、24年12月の第4回運営委員会の次の対面会議が25年度4月(第6回運営委員会)の開催となったため、1回分の支出となりました。内訳活動費は、精従懇6回分および日心連1回分の出張旅費予算に比し、53,180円の予算超過となりました。これは、運営委員長の日心連理事会(24年6月17日)出張および、政情に対応し昨年末に開催された国家資格推進関連諸会議(24年12月6日推進協・12月23日心理学諸連合)への出張旅費が新たに加算されたことに因ります。

[事務局費]予算の内訳管理手数料が、学会支援センター委託費用内訳費目の合計ミスから、年間管理手数料を約120,000円分低く計上していたため、その他費目での経費節約に努めたものの、事務局費全体で36,327円の超過となりました。24年5月より暫定会計担当を引き継いだ戸田の基本的な錯誤に因るものです。誠に申し訳ございません。
決算書・予算書作成は戸田が執り行い費用は発生しておりません。
通信費には、CP紙175号他、学会支援センターからの会員への一斉郵送料金を含んでおります。なお、25年初頭に同センターが行った研修委員会追加告知に関わる送料につきましては、研修委員会費内に計上しており、この中には含まれておりません。
24年度から設けられた事務局長執務費支出額5,000円は、24年7月7日の監査事務を補佐頂いた会員の方のへの日当報酬に充当しました。
財産保管費は、旧事務所財産移管により、8月までの支出となり、25年度予算においては費目削除となります。24年7月21日に財産内容検分・目録作成出張旅費および8月25日移管のバックナンバー等運送代金は、事務局予備費から支出しました。

[編集委員会活動費]概ね西日本地域の委員で構成されており、メーリングリストでの連絡会を主に行ったため、関西での対面会議1回のみの支出となり、予算より大幅に支出は抑えられました。しかし、25年度予算案には、21期編集委員会構成員の居住地・その他出張旅費を見込んだ余裕ある経費計上の必要があるでしょう。

[48回大会費用]東京・大連会場開催費200,000円を按分(折半)し、8月25日・26日の東京開催費用に支出しました。詳細は、東京会場費収支報告を参照ください。残りの大連大会開催費補助となる100,000円は、国際情勢の影響で大連大会が中止となったため支出を見送り、年度内2月に、臨時総会に併催して、急遽企画・開催された次年度第49回国際大会プレセッションの費用補助へと充当することを期し、未払い金(3)として処理致しました。

[研修委員会費用]予算通り支出致しました。

[地方委員会活動費][HV小委員会活動費]いずれも活動が無く支出しておりません。

[学会認定資格検討委員会]24年8月の定期総会に於いて予算案は、新たに計上された本費目について執行を除外されました。しかしながら、昨年度は、資格問題については国家資格化を巡り政治・社会情勢が急激に変化する時機にあり、費目支出が認められない状況においても、当事案に関わる調査・情報収集活動を怠ることは出来ないとの運営委員長判断により、酒木運営委員長主宰の研究会心楽の会資産より、50,000円の予算相当額全額を立替えて頂き、当該委員会費の要求を行った藤原委員と戸田の出張調査活動費に充当しました。当費目を含む予算案は、25年2月の臨時総会で承認され、未払い金(1)に計上しております。

[振込料]郵貯銀行間取引及び個人口座への一時移し入れにより、手数料減額に努めました。

[負担金]日心連24年度分のみで、精従懇分担金23年度分は未払いのまま年度末を迎えております。(24年4月に23年度24年度分を併せて納入致しました。)請求書受領時機にも因るのですが、一昨年度分が年度越え支出となることは会計処理上適切ではないと考えられ、今後納入時機を自主的に判断する等検討を要する事案です。

[内田基金返金]冒頭に記した事由により、年度内処理は見送りました。(平成25年7月に定額積立金に移し返済しました。)

[租税]郵貯銀行口座から52円引かれております。

[予備費]関西地域の運営委員会有志を中心に、25年2月の関東での研修会開催を受け、関西において向精神薬薬害関連の研修会開催が企画され、関連講座参加・書籍購入、企画準備調査を行いました。当初、この準備調査に関わる支出は事務局長執務費の残額45,000円を充当しておりました。ですが、この開催計画そのものとしては、支援専門職と一般社会への啓発事業が主たる目途であり、事務局長執務費の本来の用途とは異なります。そこで、後日、当該支出の同額を予備費支出に振替えました。開催準備金45,000円の内訳は、講師中川聡氏(神奈川在)の旅費を含む謝礼と会場費への予定となります。

平成25年度予算案

[会費収入] 24年度よりの試算方式に準じ、平成25年度会費収入予算として1,568,000円を計上しました。過年度分は184,000円としました。

[購読会費]昨年度末の納入実績を鑑み、800,000円で計上しました。文系学術研究機関の資料収集経費の削除や電子化の趨勢がこの1年で如何ばかりの変化をもたらすのかが未知数です。今年度末、さらに厳しい結果となるかもしれません。
収入の部のその他費目は、昨年度実績に準じて計上しております。

以下、支出の部となります。

[臨心研印刷費]51巻1号・2号、年度内の発刊を予定しております。なお、26年4月に予定される消費税増税に伴い、価格改定について検討致しましたが、消費税が10%になる際、あるいは年会費を見直す際など、全体的な見直しを図る時点にての改めての検討事案とすることを学会支援センター担当井手氏からご助言いただき、今回は見送ることと致しました。

[誌紙発送委託料]協和印刷に委托、CP紙176号は、データのメール一斉配信と印刷物郵送を学会支援センターで行うこととし、事務局費(通信費)に繰り入れて計上しました。

[運営委員会活動費]宿泊を伴う対面会議2回分の予算を計上しておりますが、第20期第7回運営委員会での関西・関東別開催の試みで見いだされた長所・短所を踏まえ、また第20期第2回運営委員会の審議に於いては時期尚早として試行見送りとなった通信会議の実施も視野に、来期の運営委員会にての検討が待たれると考えます。
 また根本的な経費節減策としては、運営委員数の削減が大きな効果をもたらすことは言うまでもありません。しかしながら、この事案がこれまでに全く議論に上らなかったことは、甚だ疑義を抱かざるを得ません。当初本第20期運営委員会は、17名で発足しました。その後任期途中で6名の委員が辞任され、現時点では11名が現任です。
 事務局長としてこの1年半を具に参与観察した見解としては、実質上の会務運営実働は、発足当初より多く見積もって5名以内で執行可能であったと考えます。これが本学会の規模にあっては、まず適正な数であろうかと思います。
それは、学会会務にはほぼ素人集団である我々運営委員が、学会支援センターというプロフェッショナルからのサポートを得られているからに他なりません。
 この決算・予算案作成は、戸田の運営委員として最後の仕事となりますが、この期に及び本運営委員会そして本学会の将来の発展に向けた提案として、以下を問い訴えたいのです。
歴年多選運営委員各位、各々に会員からの委託された血税にも等しい会費に見合う実務を今期に於いて、如何ばかり果たしてこられているのかを、会員に開示することが求められるとお考えいただくことは、とても難しいことでしょうか。また、来期に留任されるに当たり、このたびの総括の会員からの評価に真摯に向き合い、今後の会員の信託に充分に誇りを以て責務を果たして頂けますことをお願い致します。これらを、改めまして、各位が深く自らに問うて頂ければと願われます。まんいち、自ら一般会員の信託に応じ得る確固たる自覚を、様々な理由でお持ち頂くことが叶わない未立候補各位におかれましては、来期役員への再立候補を、厳に自粛頂けるものと固くご信頼申し上げる次第です。
 ちなみに、関東地域から大阪へ関西地域から東京への、運営委員お一人当たりの宿泊会議費は、年間会費の約5人分に相当します。これを、各位深く銘記いただきたく願われます。その会員の厚い信託に応じ得る意欲と自信、これに伴う、会務各領野における知識と経験を以て本学会会務運営に参与する精鋭こそが、来期の運営委員たるべく重ねて願われます。
 今回の選挙管理委員会の監督下、運営委員候補者として5名の方々が立たれております。 
人数として前期比30%の立候補者となります。
 これはまさに丁度、上記に申し上げた、本学会の現状においての会務運営規模にほぼ見合った立候補数であります。
 したがいまして、この運営委員数規模を基準に、今年度の運営委員会における対面会議の交通費および宿泊費予算を計上いたしまました。基本的に関西と関東で年に2回の会議を持つとして、交通費1名往復30,000円と5,000円の枠を定め、各々に3人(関西・関東・その他の地域として、平均5.5人、繰り上げ6人とする。)を掛け合わせた、会議1回分の交通費を105,000円として、2回で210,000円。宿泊費は、今期に引き続き縁故・自宅泊推奨等宿泊費削減推奨により、平均4,000円として、会議二回分合計48,000円とします。
 以上の削減において捻出された余剰金は、少数精鋭の運営委員が複数の役割領野を責任者として重複分担し、会員の中から協力員を選任してパート雇用も含めて実働を指揮することと致します。その際、殊に特殊な専門業種においては、学会支援センターのオプション業務または、派遣専門職を雇用する費用に充当することが可能となります。
 このように、来期役員選挙におきまして立候補者が僅少であることこそが、経費節減と会務の効率化を並立する試みが為される好機となるものと考えます。
 ただし、これらのオプション業務及び委託費用の試算は、次期運営委員各位の事務能力と時間的余裕に依存するものであり、特に新たな費目として計上致しておりません。必要に応じて事務局会務に関しては事務局長執務費、その他委員会等部局に関しては予備費からの支出として処理することを見込んでおります。
 なお、重ねてのご報告となりますが、ご参考までに再度申し上げます。少なくとも20期においては、決算報告での既述通り、のべ5名程度で会務の遂行がほぼ滞り無く遂行されていた実績があります。
 これに加えて、特殊会務(経理・大会等行事運営・編集業務など)について一般会員からのその都度の助力を、職務によっては報酬を伴ってお手伝いいただくことは、従来の上意下達的な会務運営から、会員自らが率先して会務に参与する本来のボトムアップの在り方を促進するものと考えます。
 経費節減についての言及も致しましたが、この課題は本学会に限らず、組織として極めて重要な懸案事項です。しかしもちろんのこと、節約が適正ではない必要経費があります。
 本年度秋よりは新たな国政情勢に伴い、精神保健福祉行政ならびに心理士国家資格化実現等に関わる、多くの会議・集会が首都圏にて開催されることが見込まれます。昨年度まで運営委員会活動費の下位費目名「活動費」として精従懇および日心連への参加交通費が支出されていました。今年度予算案からは、この費目名を「他団体参加費」と改め、来期の渉外活動において見込まれる、多様な諸会議への参加費用(主として交通費)に充当することとし、これまで倍額の200,000円を計上致しております。

[事務局費]予算の内訳のうち管理手数料は、550,000を計上。他、本年度決算に準じて計上しております。なお、決算書・予算書作成は24年度決算からは、勘定元帳を作成しないなど簡便化を図っておりますので、経理事務経験のない方でも会計をご担当頂けると考え、費目を残しながら、予算は無しで計上しております。来期の体制の中で時間的にも心身の健康面でも支障のない適任の方の選任を含め、改めてご検討いただければと存じます。
 新たにホームページ維持管理費として125,315円を計上しております。内訳はサクラインターネットの年間使用料5,315円に1ヶ月当たり1万円の年間維持管理費を加えました。 
 事務局長執務費は費目計上が前年度総会にて承認されておりますので、後任事務局長の便宜に些かなりともお役立ていただきたく、前年度通り50,000円を計上致しました。

[編集委員会活動費]編集委員会からの要求により、活動費計200,000を計上しております。内訳は、交通費150,000円、会議費20,000円、執務費30,000円となります。

[49回大会費用]本年度第49回大会費を例年の5倍の500,000円としました。本年度の年次大会は既に、去る7月5、6日に中華人民共和国大連大学において開催されました。開催費用は昨年度内からの準備費用を併せての総額、1,000,000円余りとなりました。(「資料2-2参考)大連国際大会収支」をご参照ください。)しかしながら、本学会の財務規模から、この総額を拠出するには、学会運営に破綻をもたらしかねません。
 かつて海外から講師を招聘した第41回大会(平成18年度)では大会費出が1,299,811円に上りました。当時の大会費用予算は、400,000円で計上されておりましたが、実際の支出額はその3倍を超え、これにより、次年度繰越金は12,659円の赤字でした。当時の決算での学会収入は5,000,000円余り、昨年度末と比べ約1.5倍です。
 これらを比較参照致しますところ、無論、単純に割り出せるものではありませんが、41回と異なり、今回は大会そのものを海外に持ち出したこと、またそれが日本の心理学領域では初の快挙であること、しかも現在もなお政治的に国交上に解決が見えない大きな問題を抱える日中間において、民間レヴェルでの学術交流を成功裏に成し遂げ得たという意義の高さ。これらにおいて、今回予算案として計上した500,000円は過剰に多額ではないものと暫定会計担当としては思うところではありますが、総会議場にての裁定に委ねます。

[研修委員会費用]要求通り前年と同じく70,000円を計上致しました。前年度同様、大会時以外の研修会開催が可能となるよう、会場代、シンポジスト交通費・謝礼、最低限委員交通費、講師資料印刷費、雑費等々を見込み、前回の収支を参考にした合計となります。

[地方委員会活動費]関東委員会より10,000円、関西委員会より50,000円の要求があり、計
60,000円を計上致しました。新たに要求があった関西委員会予算の内訳は活動費20,000円及び交通費30,000円です。

[HV小委員会活動費]計60,000円を計上致しました。活動計画と予算内訳は以下です。 
1.  9月 7日 (土) 東京:世界ヒアリング・ヴォイシズ・デイにちなむワークショップ
2.  9月14日 (土) 岡山:世界ヒアリング・ヴォイシズ・デイにちなむ「声の体験を聴く集い」
3. 11月28日 (木) 又は11月30日(土) 大阪:HV(マーストリヒト)面接法の研修 
 上記いずれも、ヒアリング・ヴォイシズ研究会と共催し、費用を折半します。
折半の結果、日臨心HV小委員会の持ち分は、上記3ヵ所での費用合計が、会場費8,000 円交通費・謝金47,000円、印刷・広報費3,000円、予備費2,000円となります。
 
[学会認定資格検討委員会]7月21日の参議院選挙においての自民党圧勝を受け、9月の国会にて「心理士」国家資格の上程がほぼ確実になったと言われています。この国家資格「心理士」を基礎資格とした上位資格を、本学会認定資格として制定するための検討委員会の重要性が増し、この委員会の実質的運営に早急に取り組まねばならない時機となったことは言うまでもありません。その重要性に引き比べ、昨年度と同じ50,000円の計上となりますのは、検討の余地を残すものですが、本委員会の設立を最初に提案された藤原委員が学会を去られている現状では、再度、最初から仕切り直しての第一歩から進めざるを得ないものと考えます。

[負担金] 精従懇分担金23年度分は未払いのまま年度末を迎えましたが、24年4月に23年度24年度分を併せて納入致しております。これらは既述通り未払い金として処理しております。したがいまして、負担金115,000円の内訳は、日心連負担金15,000円・精従懇負担金平成25年度分50,000円・日本心理研修センター寄付金一口50,000円となります。
 ここで、精従懇(精神保健従事者団体懇談会)への分担金支出についての、今期事務局長および24年5月3日よりの暫定会計担当としての、所見と提案を付記したいと考えます。
 そもそも、酒木運営委員長以下、事務局戸田をはじめ今期からまた比較的最近に運営委員を務めることとなった委員は、「精従懇」なるものについて、ほぼ全く知識(すなわち長く歴任継続する担当者から、予め運営委員会に恒常的に報告があるべき情報)を得られてはおりませんでした。

 つまり、運営委員会内での「情報の不均衡」がここに生じており、暦年の担当者である多選委員2名によって、その情報は独占され、自発的かつ積極的にそれらの情報が運営委員会には報告されることは、少なくとも今年度初頭までは殆ど無く、その他の委員は、「無知」の状況に置かれていました。そこで、運営委員会メーリングリストおよび対面の運営委員会会議(主として第4回以降の運営委員会)において、實川委員から、担当者である藤本委員と鈴木委員に対して、隔月の定例会への参加報告を求めることとなりました。戸田も暫定会計担当として決算案・予算案策定に際し、一般会員への説明責任を果たすために、経費支出根拠を明らかにする必要があり、この経緯に注目いたしておりました。
 しかしながら、以後、メーリングリスト会議においての本事案の滞りに困惑しました。戸田からも、藤本委員と鈴木委員に度重ねての問合せを致しましたが、それに対して、無回答或いは、度々の要請の末に必ずしも問いへの応答としては当を得たとは言い難い、論点の移動や弁明が返ってまいります。そこでいたしかたなく、追い重ねての問い質しの論点の焦点化を試みますが、依然、無応答となってしまいます。(余りにもこれへの推移が頻回であるため、これは無作為による攻撃的反応、即ち無視と黙殺と目すべきではないかとも受け止めざるを得ない心情に陥らされます)そこで、最終的な苦肉の策として、一般会員にこの実態を広く知って頂くとともにこのように質疑はおろか対話が進まない事態を打開するため、實川委員の質問をHPに掲示することに踏み切りました。
 これを深慮無く行ったわけではないことに、ぜひご留意を賜りたいと願われます。諸般のリスクと責任を、戸田は引き受ける覚悟と自覚の元、この措置に踏切りました。それは、現状の行き詰まりを隠蔽し続けるよりもむしろ公に開示して一般会員とその背後の社会常識からの評価と判断に委ねたかったのです。そして、これに対しての意見を、「ノーチェックで公開掲載する」ことを約して、藤本委員と鈴木委員にお勧めしました。時系列ではその後に(つまり客観的にはこの戸田からの呼びかけに応じて)、藤本委員から、ML投稿により提出された文が、現在HPの「運営委員会」頁に掲示されている藤本委員の文章です。これは一字一句変更しておりません。
 しかしながら、藤本委員よりのこの投稿を受けた際に、戸田は戸惑わざるを得ませんでした。その文中に、外部団体役員の実名が複数記されていたからです。そこで、もし精従懇事務局が許可しないならば、この実名箇所を修正削除したものに差し替えができるかもしれないと、急ぎ精従懇事務局に問合せ致しました。しかし、事務局からの回答はありませんでした。そこでやむなく、約束通り「ノーチェック」にての公開を維持することとなった次第でした。
 なお、その後7月27日に精従懇定例会が開催されましたが、精従懇事務局や実名の出ていた他団体の方からは、一切本件についての抗議や批判は、「本学会代表」として出席した酒木運営委員長にはありませんでした。本学会事務局への回答も、現時点(8月7日)においてもありません。ここで、お断り申し上げておきたいのは、實川委員や田中委員、戸田からをはじめとする、精従懇に関する質問は、けっして質問のための質問であるとか、藤本委員や鈴木委員の説明に対しての「言葉尻を捉えた(揚げ足取り)」などではなく、素朴に「無知」、すなわち分からないからお尋ねであったと思います。それに対して、長年にわたりこの重要な他業種間の連絡協議のための団体に関わりを続けてこられた即ち情報格差において優位である2名のご担当者は、無知な他の委員からの情報提供の要請があった際に、率先してのご教示を頂く義務即ち説明責任をお持ち頂かねばならないのではないでしょうか?

 それが本20期の期末に迫るこの現時点においてさえ、果たされていないからこそ、そして当該団体と本学会との良き連携となるべき、相互の情報交換によりよく働いて頂けているのかどうかさえ、不明瞭であり続けてきたという状況があったからこその、度重なる情報開示要請となってしまったという経緯がございました。ここに一つ銘記すべき事態が生じております。以下、具体的に申し上げます。第6回運営委員会においての藤本発言において、25年11月に予定されている当該団体のフォーラムの準備状況についての事実とは異なる報告が為されたました。それが事後的に判明したときに、これについて問い質す實川委員に対して、藤本委員と共に長年に渡って運営委員を歴任されてきた複数の委員から、藤本委員の対応を擁護する意見が出ました。或る委員は、「担当者の報告をそのまま信じるのが信頼というものであり、虚偽を疑ったり調査にお行くのがおかしい」と陳述されました。また別の委員は、藤本委員の虚偽報告があった事実を認めながらもその事実の適否については一切問わず、むしろ藤本委員がなぜこのような言動をせざるを得ない状況に追い詰められたのか、その状況をもたらした實川委員への間接的批判を主旨とする発言をなさいました。しかしながらここで顧みられるべきことは、恒常的に藤本委員・鈴木委員が運営委員会への報告を怠ることがなければ、この事案は元より生じてはいなかった、という事実です。この事実はここでは全く問われようとはしていないのです。或る委員が指摘されている「調査」とは、實川委員の6月1日の定例会出席を指します。
 これらの経緯を重くみた酒木運営委員長が、後に「担当」に加わることとなり、7月27日定例会に委員長決裁にて實川委員を運営委員陪席として参加をされましたが、この委員長決裁(精従懇MLへの委員長からの投稿による、委員長と實川委員の出席通知)を無きことのように、藤本委員と鈴木委員はこの7月定例会に参加されました。これらの行動が依拠する根拠は、おそらく、酒木委員長決裁よりも以前の、未だ藤本委員の報告内容についての事実関係の客観的評価が為されていない、4月の第4回運営委員会時点での申し合わせと推測されます。しかし両担当の行動は、時系列としてはより新しい運営委員長決裁を蔑ろにし、かつ事前に運営委員会の了承を得ないでの出席となりました。このような会務運営の秩序を軽視し、その場に応じての自らの恣意的つまり都合のよい判断で、費用の発生する会務を遂行する事態は、じつは本運営委員会では少なからず生じており、これはその一例に過ぎません。ともあれ、酒木運営委員長と實川委員が、これら2回の精従懇定例会に参加せざるを得なかった第一義としての目的は、当該団体と本学会とが、今後連携していくことの意義を探ることであり、本学会にとって、この団体に加盟、すなわち年間5万円の分担金を供出するだけの費用対効果が期待できるのか、すなわち本学会にとって有益であるのかを査定された、と事務局長としては理解致しております。

 総じるところ、これまでの担当者による、適切な活動報告が恒常的に為されていたならば、今回のような一連の精従懇関連の問題で、しかも役員改選時機を前に、これほどまでに問題が複雑に錯綜した状況には陥らなかったということが言えるでしょう。
 暫定会計担当の立場から戸田は、今年度予算案策定過程において、精従懇担当者の藤本委員と鈴木委員に対して、自らが知ることができなかった、担当委員のお二人に取られては恐らくは基本的事実関係や情報について、度々お尋ね申し上げて参りました。それにも関わらず、藤本委員からの無回答ばかりか、鈴木委員からは情緒的な偏りにも彩られた反射反応的ご回答を頂けたものの、当方からの問いに対しての的確と評価させて頂けるご回答は、まことに残念ながら必ずしも得ることは叶いませんでした。暫定会計担当といたしましては、このお問い合わせの数々は、来年度以降の予算案についての、<事業仕分け>を目途とする切実な問いであるとの認識で行ってまいりました。しかし、上述のような情緒的反射とも見受けられる反応に阻まれ、お答えが頂けなかったのではないかとも推察いたしております。

 現時点において、今年度25年度分の精従懇分担金支払いは、事務局長兼暫定会計担当判断にて凍結しております。言うまでもなく、その理由の最大のものは、精従懇会に今後ともに加盟することが、当学会にとって将来的に年間5万円の分担金を拠出し、担当者の旅費を拠出するに見合う利益があるのか、という疑義に他なりませんでした。しかしながら、この事案につきましては、酒木運営委員長と實川委員が精従懇MLにての投稿記録を具に検証され、かつ實川委員からは、例会に参加されることによって、参加の意義についての、これまでの担当者からは為されることが極めて稀であった、自らの見地からの論評を含めた詳細なご報告がありました。そのご報告を踏まえ、暫定会計担当戸田は、8月10日に提出予定の総会議案である本年度予算案に、本会への継続的加盟を見込んだ予算を計上いたしました。

 しかし依然として、現在のメーリングリスト会議においても、實川委員および暫定会計担当戸田からの質問や論評に対しては、藤本委員および鈴木委員による無応答、および応答があってもその応答内容の妥当性への疑義を抱かざるを得ません。これらの経緯から自ずと、お二人の委員の分限資格者たる説明責任の不十分な履行という事実が、累積する事態がなお継続し続けております。このような事態を鑑みるに、二委員には、来期も引き続き当該団体に対して本学会の代表者代弁者として見なされる立場に任ぜられることにより、本学会が承認し得る信頼性を示しては頂けるのであろうかとの疑問を、拭い去ることが出来ません。

 以上からの結論と致しまして、今年度定期総会において提出する、予算案の精従懇担当に関わる経費支出に関しましては、最終監査日前日である8月2日までに続けて参りました、精従懇の歴任担当者二委員に対するヒアリング結果として、以下を提示させて頂きます。
 今年度以降に精従懇への加盟すなわち分担金を学会として拠出する必要条件として、以下を提案します。:
1)20期まで「担当」を務めてこられた藤本委員・鈴木委員には、とりあえず一旦、ご退任いただく。
2)「代表」は、運営委員長とする。
3)隔月で催される定例会には、運営委員全員が各例会ごとに回り持ちで1名ずつ交替で運営委員長と共に出席する。
4)これら1)〜3)により、運営委員会全体で、すなわち運営委員全員が、精従懇の情報を均等に格差なく共有することが可能な態勢を整える

[内田基金返金](平成25年7月8日に定額積立金に移しました。来年度は費目削除願います。)
[予備費] 719,811円となります。  

付記;本学会は現在任意団体であり、他の団体への移行の可否等も検討課題となっております。税務処理上の問題も含め、慎重な議論が必要と考えられます。また、心理臨床職域に多い非常勤職・非正規労働者の相互扶助の組織として健康保険組合等の設立のために他団体との連合・協力の可能性を探る事案の検討を来期運営委員会に求めたいと考えます。

                  平成25年度事業会計報告 平成25年8月8日記
                        (文責:暫定会計担当 戸田游晏)

21期役員選挙結果報告(一会員の立場から)

 わたくし戸田は、8月10日を以て、20期運営委員会事務局長および暫定会計担当を退任し、昨日27日の21期事務局長菅野聖子氏からの事務局長会務および会計資料一式の受領通知を以て、全ての引継ぎを終了しました。
 今後は、一会員の視点から、わたくし戸田がこの1年と半年余り、本学会執行部中枢において把握した事案のなかから、一般会員におかれての情報共有が求められると判断することごとを、お知らせしたいと考えます。それらは、事実関係としての客観性に留意したものと、戸田自身の会務経験を踏まえての所見との二つの形式に分けての投稿を予定しています。

 今回、選挙の速報を戸田メモから発表します。(投票用紙原票等の選挙資料は現在選挙管理委員が保管しておられますので、得票数等の数値(2件の得票数)につきましても、選管から発表を以て正式発表と見なして頂ければ幸いです。)

 8月10日の総会の午後の部は、21期役員選挙から始まり、結果としてこの役員選出は、総会終了予定時間18時を超過して執行され、その後の会則改訂議案等の審議は行われなかった。

 当日の朝、選管の一人三島瑞穂氏が急遽欠席となり、もう一人の選管西田久美江氏が議長団(亀口公一議長・小西しゅんよう副議長・丹澤和美書記)の協力を仰ぎ、選出議事が執行された。
 今回の選出手続きは、当日発表による、「投票」方式とされた。
 選管は、投票の手続きを議場において、本年6月12日(水)の締切までに立候補した5名の候補者氏名を記した投票用紙に○か×を記入する、無記名信任投票とした。
 この投票前に、また、實川氏から、会則13条「総会において運営委員の任務を遂行する意志を相互理解するため討論をつくしたのちに、決定される。」の遵守が発議された。これに対し、選管および議長団は、時間的な制限について説明した後、立候補者各位からの短い所信表明に引き続き、再度の實川氏からの発議を制し、ただちに投票が行われた。
 選出議場にての有権者名簿には25名(総会議事終了後、選管西田久美江氏がここに登載されていなかったことが判明。本来の有権者数は26名であった。)で、これに総会委任状分15票分(総会委任状は全19通でうち議長委任は4通)を委任先の会員に投票用紙を2枚ずつ配布し(ナンバリングはなされなかった)、投票数の過半数を以て信任とした。
 その結果、金田恆孝氏16票、栗田修司氏16票、實川幹朗氏8票、菅野聖子氏33票(議場発表は34票、後に投票用紙により選管確認修正)、高島真澄氏34票(50音順)となり、菅野氏と高島氏が当選した。
 この結果を受け選管と議長団は、「2名では運営委員会活動は不能である」との理由で、当日立候補を求め、短い休憩の後、当日立候補を書面で募った。またこのとき、菅野氏から手林佳正氏からの締切後の総会1週間前を切った時点での立候補受諾を求める発議があったが、多数決により却下された。結果として、以下の6名の立候補があった。栗原毅氏・鈴木宗夫氏・丹澤和美氏・藤本豊氏・谷奥克己氏である。ここにおいても實川氏から13条の遵守を求める発議が数度に渡りあったが、これを選管および議長団は制止し、また選管西田氏は、立候補者所信表明の後に改めて討論を行う旨を回答したが、立候補者に対しての幾つかの質問に対しての応答の後、直ちに投票が行われた。この投票においては、委任状委任者は当日立候補者の所信を知ることができないという理由で、議場の会員1名ずつに1枚投票用紙が配布された。その結果、栗原氏15票・鈴木氏14票、丹澤氏17票、藤本氏12票、宮脇氏13票(議場発表は14票、後に投票用紙により選管確認修正)、谷奥氏19票との結果となり、有効投票用紙数23票(白票2票は棄権として無効となった)の過半数を得票したこの6名の方々全員の当選が確定した。
 以上が、21期選挙結果(速報)です。

 今回は選挙結果報告でしたが、今後もプロジェクタ管理担当者として総会議事に議長団の傍らに陪席していた戸田から、負ってその他の総会議事についての報告ならびに所見を投稿いたす所存です。
 言うまでもなく本件は本来21期事務局からの発表が望まれるものです。
 ところが、本学会公式HPhttp://nichirinshin.sakura.ne.jpのホームに「2013年8月22(木)に再度、当ホームページへの侵入があったことが確認されました。」との記事がアップされました。戸田はこの事態を前管理者として重く見て、本HPサーバーに前管理者としてさくらインターネットに問合せたところ、「監視体制下でのHP侵入やハッキングはあり得ない」、考えられるのは、「現管理者からのパスワードの漏洩」「第三者がランダムにパスワードを打鍵して偶然に侵入」の2つの可能性のみとのことでした。「抜本的対策」が現在検討されているとのことですが、現時点で学会の公式HPが再開される目処が明示されないので、とりあえず、既に8月10日から新たに21期の体制がスタートしておりますので、会員各位からの会務分担担当者への問合せ宛先の周知の便を慮り、本報告を以て速報とします。

                  (前20期事務局長)戸田游晏

暗闇に洪水が。。。。

 

暗闇に洪水が迫っている。。。。。。Après nous …

8月10日の総会は、会則第13条を無視し、
十分に討論をしないまま役員選の投票を強行した。
論ずべきことは、山ほどあった。
「臭いものに蓋」!
議長団と選管が結託し、強行採決(投票)を行なった。
委任状を含めた数の力で押し切りった。
まるで昔の自民党政治。
必要なら夜を徹してでも徹底的に討論するが、
決して排除はしない

(吉田昭久)
それが臨心の「よき伝統」ではなかったのか?!

「対峙する」と豪語していた人も逃げた。
言われて困ることがそんなに多かった。。。。。
新しい人たちは排除され、数十年来の昔の仲間が寄りあった。
同じ顔ぶれの多選に継ぐ多選!!
かつて清かったはずの流れがが、なぜここまで淀み、腐ったのか?!
嘘を吐いて運営の妨害をした人たち、仕事をしなかった人たちが
堂々と再選
された。
改革に尽くした人、改革を訴えた人は落選。
新しい人材が去って行くのは、もうデジァヴューの如き事実!
このような学会に、もはや未来はあるはずかない。
これを「全世界に」訴える。


恥を知りたまえ!!


實川 幹朗

精神医療問題のいま ~学びと交流の会~

日本臨床心理学会関西委員会有志主催

精神医療問題のいま
   ~学びと交流の会~

講演:中川 聡さん(精神医療被害連絡会代表・NPO薬害研究センター研究員)

日時:平成25年7月13日(土) 13時半~17時

会場:芦屋市民センター203会議室 (兵庫県芦屋市業平町8-24)

※ 資料代500円のみご負担をお願いいたします。

[趣 旨]

向精神薬の服用に伴い、いまそして未来の心身の健康と平穏な日常が損われ喪われることが生じています。これは、精神医療ユーザーの自己責任のみに帰すべき問題なのでしょうか。向精神薬の知識を詳しく学んでいない周囲のひとびとが善意から医療機関受診を勧め、医療機関の中では、医療者をはじめ心理職・精神保健福祉専門職ら「心の専門家」が、患者の悩みを傾聴し訴えを深く受容した結果として、多剤投薬に至ることがあります。

<薬害をもたらす善意の人々>は、家族や教師、マスメディア、製薬会社営業員だけではなく、実際の支援と治療にあたり、患者のこころとからだを守る最後の砦である精神科医師、心理・精神保健福祉・介護・看護専門職に他なりません。

心理・精神保健福祉に従事するわたくしたちは服薬を続ける方たちと日々出会い、その方々からの問いかけを受けたとき、持てる限りの知識と情報を以てなんとか対応していきたいと願っています。  発達障がいの診断を受けた子どもたちの向精神薬薬害への問題提起が、本年2月、東京での本学会研修委員会公開シンポジウムにて行われました。ですが、これは端緒に過ぎません。地元関西の薬害被害者の声に耳を傾けますと、関西は薬害問題への関心があまり高くなく、薬からの離脱・減薬のための代替医療機関を見つけるのが難しいとのことです。2月の公開シンポジウムを引継ぎ、ここ関西においても、ユーザー・家族と現場専門職との対話をさらに深めていかねばならないと考えます。

薬害は原発問題と同じ構造を持つと指摘されることがあります。3.11を越え、いまや民意が「神話」のくびきを外しはじめました。つまり、注入されてきた知識に対抗する個のリテラシーの復権が意識化されつつあります。そのような民意こそが、政府・経済界・産業界・マスメディアを静かに動かしていくのです。しかし、向精神薬問題についてはどうでしょう。<善意の陰謀(Medawar,C.)>は、その害を自分の一番大切な人、こころから支援したいと願っている相手に、今日いまこの場で、もたらしつづけているのではないでしょうか。わたくしたち心理・精神保健福祉領域の支援者には、向精神薬によってもたらされる可能性のある被害を、最後の砦となって防ぐ責務があります。

関西にて開催される8月の定期総会に先立ち、この7月13日の研修・交流会では、精神医療被害連絡会代表中川聡さんをお迎えし、服薬による被害を経験した方々のご参加も頂き、対話と交流を通して多くのことを学びたいと願っております。

日本臨床心理学会運営委員会事務局長・関西委員 戸田游晏

第49回日本臨床心理学会大連国際大会

第49回大連大会プレセッション宇部大会

(PDF)

第49回日本臨床心理学会大連国際大会

「東アジアの臨床心理学―交流の新時代」のご案内

第49回大会実行委員長 酒木 保(宇部フロンティア大学)

先のクリニカルサイコロジスト紙でお伝えしました第49回 日本臨床心理学会大連国際大会が、予定通り、2013年7月5日、6日に中国・大連大学で開催されることとなりました。「東アジアの臨床心理学―交流の新時代」と称して新たな日中間の文化交流を実現します。大連大学・宋協毅筆頭副学長との綿密な準備を経て、プログラムの詳細が決まりましたのでご案内申し上げます。大連大会は学会史上はじめて、また日本の心理系学会として初の中華人民共和国における開催です。昨年度の混乱を経て、会員の皆様のご協力のもと、このように文化交流が再開できますことを心より感謝申し上げます。また、プレセッションに引き続き、日韓中他東アジア圏での30年余の調査研究実績を有する比較民俗学会の協力を得て、国際色豊かで学際的な論題を提供いたします。皆様のご参加を心よりお待ち申し上げております。

≪プログラムのご紹介≫

7月5日

【自然災害と心理学】

日本における東日本大震災、中国における四川大震災それぞれにおいて専門家による心理的支援が行われました。

4人の臨床心理の実践家による報告を通して、今後の自然災害における支援の可能性について討論します。

【日中の臨床心理の現状と課題】

日本と中国は共に近年、心理的援助を必要とする人が急速に増えています。両国における心理療法の時流、地域の心理的援助の現状と課題について理解し、心の専門家の望ましい発展の姿を議論します。

【臨床心理の明日】

ヒアリング・ヴォイシズ
―声が聞こえることを症状としてではなく、体験として受入れ、体験とともに人として成長する道―
要旨
「声」を、体験として本人と周囲が受け入れると、様々な対処の仕方が産み出され、より自分らしい生き方が探求される。
「声が聞こえる」と皆が精神科を受診するわけではない。現代人一般の約4%に「声」の体験がある。
古代の賢人や、宗教家で、「声が聞こえる」人は少なくない。
人間の多様な体験は、時代・民俗などの中で様々な意味を共有されてきた。この点につき、後に比較民俗学の研究者からもコメントを期待したい。

【個別発表】

心理臨床の実践、および日中の文化的交流を中心に、臨床心理学会会員による活動を個別にご紹介いただきます。プログラムに若干名の余裕がありますので、昨年度に予定されていなかった方もお気軽にお申込みください。

【懇親会】

大連大学近郊のレストランで5日の夜にパーティを開きます。中国の臨床心理および教育の専門家と交流する数少ない機会です。大連日本語学院の教員、および学生の通訳がありますので、ぜひご参加ください。

7月6日午前

【比較民俗学シンポジウム】

長く心理学と宗教、そして比較民俗学の間で、心の諸問題を学際的に取り組まれてきた實川幹朗氏をコーディネーターとして、日本比較民俗学会の協力のもとで開催します。

7月6日午後

【合同研修】

午後大連・旅順近郊で大連大学との合同研修会を催します。市内の散策もできます。

≪参加のご案内≫

【食事】 大連大学内のレストランを用意しております。一律、3,600円です。22日夕食、23日朝食、昼食、24日朝食、昼食、夕食、25日の朝食を含みます。食事できる場所は限られますので、なるべくご利用ください。

【懇親会】同レストランで23日夜、懇親会を行います。費用は3,400円です。ぜひご参加ください。

【宿泊】 大連大学構内のホテルをご用意しております。1泊3,100円、2泊6,200円、3泊9,300円です。

【参加費】会員3,000円 、非会員4,000円、学生/ユーザー/家族2,000円です。

※現在の人民元と円の交換レートの変動から、1人民元=17円を想定しており、提示額が昨年度よりも割高になっております。7月4日時点で、このレートよりも円安の場合には現地で返金いたします。ご理解のほどよろしくお願い申し上げます。

※当日参加は受け付けておりません。食事、懇親会、宿泊と共に、必ず事前にお申し込みください。

≪申込方法≫

申込用紙の必要事項にご記入いただき、宇部フロンティア大学第49回日本臨床心理学会大連国際大会事務局まで郵送してください。申込用紙は臨床心理学会ホームページからもダウンロードできます。メールで送っていただくこともできます。締め切りは5月31日(金)です。当日参加はご遠慮ください。

〒755-0805 山口県宇部市文京台2丁目1番1号

宇部フロンティア大学 第49回日本臨床心理学会大連大会事務局 酒木保 宛

【振込】 参加区分、食事の有無、大連大学のホテルの宿泊の有無、懇親会の出欠それぞれの当てはまる項目に☑をつけていただき、合計金額をお書きください。料金は、ゆうちょ 銀行の下記の口座にお振り込みください。通常の学会の年会費の口座とは異なりますのでご注意ください。締め切りは5月31日(金)です。入金確認後、領収書と参加証等をお送りいたします。

以下の事項をお書きの上、合計金額をお書きください。大会当日にお受けすることはできませんので、ご注意ください。

【参加費】 会員3,000円  非会員4,000円 学生・ユーザー・家族2,000円

【食事】  有 ・ 無    費用:一律3,600円

【宿泊】  1泊3,100円  2泊3,100円  3泊9,300円

1泊増える毎に、3,100円加算されます。

【懇親会】 出 ・ 欠

費用:3,400円(食事、飲み物込み)

合計金額         円

≪渡航情報≫

大連への渡航手続きに関しましては株式会社エヌオーイーをご紹介しております。各自でお申込ください。お問い合わせの際に「日本臨床心理学会の担当の岡田さん」をお呼びいただきますとスムーズです。以下は株式会社エヌオーイーからの紹介です。すべて、エコノミークラスの航空座席です。

日付 利用便名・時刻
7月4日(木) <成田空港発着>成田空港から中国国際航空952便で空路、大連へ。(成田空港13:20発、大連15:15着)<関西空港発着>関西空港から全日空945便で空路、大連へ。(関西空港10:00発、大連11:25着)<福岡空港発着>福岡空港から中国国際航空954便で空路、大連へ。(福岡空港15:10発、大連16:05着)
7月7日(日) <成田空港発着>大連から中国国際航空951便で空路、成田空港へ。(大連08:50発、成田空港12:20着)<関西空港発着>大連から全日空946便で空路、関西空港へ。(大連14:15発、関西空港17:30着)<福岡空港発着>大連から中国国際航空953便で空路、福岡空港へ。(大連11:20発、福岡空港14:10着)

【ご旅行代金(航空券代金として)】

成田空港発着の基本旅行代金:(6名様以上)33,000円、(10名様以上)32,000円

福岡空港発着の基本旅行代金:(10名様以上)35,000円

関西空港発着の基本旅行代金:(2名様以上)58,000円、(10名様以上45,000円)

なお、成田空港施設使用料(大人2,540円)、関西空港施設使用料(大人2,950円)、福岡空港施設使用料(大人945円)、現地空港諸税(約1,300円)および燃油サーチャージ(往復で12,000円〜14,000円)は別途必要となります。

【ご旅行条件】

2013年3月25日現在、成田空港発着の航空座席は10席確保いたしております。福岡空港発着の航空座席は現在、手配中です。関西空港発着の航空座席の確保は致しておりません。正式にご依頼を頂いてから手配・解答となります。航空便名及び出発・到着時刻は2013年3月14日現在の運航スケジュールに基づいて作成致しております。なお、スケジュールによっては設定航空便が運航されないこともございます。それぞれの発着地において、人数が割り込んだ場合は料金が異なります。また出発便や帰国便の変更に関しましても記載の最低参加人数が必要になります。その他の航空会社、旅程に関しましては直接、お問い合わせください。

【大連での移動手段】

7月4日 大連空港-ホテル : 関西空港からご参加の皆様には、旅行社によるバス、成田空港と福岡空港からご参加の皆様には大連大学のバスをご利用いただきます。

7月7日 ホテル-大連空港まで : 成田空港へ向かわれる皆様には、旅行社によるバス、関西空港と福岡空港へ向かわれる皆様には、大連大学のバスをご利用いただきます。

7月5日、6日 : 大連大学のバスにより空港とホテル、大連会場、研修地の間を移動します。

大連大学(Dalian University)は、中華人民共和国遼寧省大連市にある大学であり、略称は「連大」。

◆ 大連大学のある大連市は中国東北遼東半島の最南端にあります。東は黄海、西は渤海、南は山東半島、

朝鮮半島と海を隔て向かい合っています。緯度は日本の仙台市とほぼ同じです。近年大連は港、貿易、工業、観光都市として大きく発展してきました。また大連は海水産物が豊かで美味しい魚介類を楽しめます。

◆ 大連大学は、他に大連理工大学、大連交通大学、大連外国語学院などが集まる学園都市にあり、
哲学、法律、経済、教育、文学、歴史、理科、工学、医学、マネジメントの10学部を有する総合大学です。
こちらのホームページに写真が載っていますが、新しい校舎が多く、自然に囲まれた美しい大学です。

http://www.dlu.edu.cn

◆ 大連市内の交通と観光について
公共バスだけでなく、路面電車、トロリーバス、夜景観光バスなど交通網が発達しています。
交通に関しましては、こちらをご参考にしてください。

http://www.kankandl.net/dwnorim.htm

◆ こちらのサイトは最終日の観光の参考にしてください。

http://www.kankandl.net/dwkanm.htm

平成24年度 監査意見

平成24年度 監査意見

⒈ 内田基金について

今期、内田基金返却が果たせなかった。この内田基金とは、内田・クレペリン検査用紙等に権益を持つ組織からの寄付で、かつてはもっと大きな金額であった。(滝野)

この基金を、できるだけ維持されるよう、返却可能な年度には、返却を行うことを申し合わされてきている。予算案(小濱原案)には、計上されていないが、検討を願いたい。

⒉ 印刷所変更による経費削減について

印刷代節減がなされた。また、印刷の質も向上している。編集委員を務めた立場から難を言えば、協和印刷工業とは、メールでの指示等への対応が遅れることが少なくなかった(渡邉)。総体的には、印刷所の変更は、高く評価できる。また、発送料も新たに印刷所への委託により節減できている。

3. 事務局業務について

昨年度、事務局を学生生協会事務支援センターに移転・委託し、事務局経費が節減できた。だが、事務局長の従事する様々なシャドウワーク的な労務については、支出費目を認められ難い。個別の領収書等が出にくい支出もあり得る。経費として、一定の枠を設けて、事務局長経費として供与することを検討課題とする。

⒋ 昨年度大会について

4-1) 大会の意義と運営方針について

大会は、会員を増やし、規模を拡大する契機としての意義を持つ。過去の大会運営については、反省点が多い。このたびの佐藤報告等について、今後とも、文書で蓄積し残していく必要があるだろう。日本心理臨床学会の場合は、ガイドライン等のマニュアル化が構築され、確実な申し送りがなされている。そのため、方式そのものは年々巧みなものとなっているが、前例を墨守して行われるので詰まらなくなってきていると聞く。マニュアル化することの弊害がある。その点では、本学会の現状はむしろよいと言えるかもしれない。(滝野)

4-2) 会場設定について望むこと

昨年の大会でいちばん残念だったのは、会場が大講義を前提としている教室で、椅子が固定であったこと。大会のあり方を見直すべきなら、いろいろな工夫・改善が不可欠。その一つとして取り入れようとしたのがOSTであったが、場面設定からして全く不可能であった。椅子を動かしたり、空間デザインができるように、会場の状況をしっかり考えて、大会会場を選んでほしい。場面設定は、心理臨床家の基本中の基本であるから、真剣にその諸条件に留意がなされた会場選択を行うことを提案する。(滝野)

4-3) 情報宣伝についての課題

プレセッションは、一つ一つの内容が魅力的だったので、あまり人が集まらなかったのが残念だった。大会の情報宣伝について課題がある。このままだと、組織がじり貧になってしまう。(滝野)

4-4) 参加者が少なかった原因

考えられるものに、日程(大阪マラソンとの重なり)、場所(市内中心部からは少し不便)、天候(2日目は雨天へ下り坂)、内容(実質として魅力的な内容であったか否か、催しの題目に本学会の特徴がよくもわるくも、顕れ出ていた。これが、既存会員には危惧を、外部の人には臆する感覚を齎したのではないか)、情宣の方法(HPもあったが、紙媒体に依存。手渡し等既存の人的交流に依存しての配布形態。)などが上げられる。

4-5) 参加者増加についての情報宣伝反省点を踏まえての提案

広報・情報宣伝についての工夫に有効な経費を費やすことが必要。郵送以外の方法も含めて考えてもらいたい。(滝野)

昨年度の大会広報を手伝った立場から。、様々な研究会等(有料も含む)に出向いて、責任者から時間を頂いて説明もし、手渡しで配る等もしたが、ほとんど効果はなかった。これまでより多く印刷し、多方面の機関にも大部纏めて配送して配ってもらった。経費をかけたが、まったくと言ってよいほどに効果がなかったと言える。これまでに試していないものとしてネット上での広報がある。HPを核とし、ソーシャルネットワークの活用等、経費がかからない方法を試す価値がある。(参考意見:實川参考人・戸田事務局長)

4-6) 本年秋の大連にての大会開催と今後の展望

中国での大会開催は、今後、中国から来た人が、日本の臨床心理学会の実態に出会ったときの対応までを、視野にいれるべきではないか。中国の人は、日本の臨床心理士のブランドが欲しい。それらの実情も踏まえないといけない。もちろん、国家資格化の問題も含む。(滝野)

4-7) 大会経費の赤字と懇親会の問題について

前回大会実行委員長佐藤さんの反省点として報告された赤字の大きなものは、懇親会費であった。懇親会では、人数の変更が効き難い。そのとき会計を担当(渡邉)しており苦慮した。懇親会場側には、人数の増減に融通が効きにくいことを踏まえ、今後、懇親会の赤字を減らす工夫が必要である(渡邉)。

また、懇親会の現況そのものの問題がある。初めて来る人からみると、仲間内でやっている印象になる。新しい人が来ても、ぽつんとなるのではないかと。新しい人が来てよかったと思えるような懇親会とするべき。単に人数の予測をミスしたと捉えるのではなく、この学会の人的交流に関しての問題として考え改善するべし。(滝野)

⒌ 運営委員多選制限について[4-7)との関連意見]

多選制限は、議論の余地が大いにある。新しい人が積極的に運営に参画できるように、新しい人たちの入会が促進されるような課題も含めて、考えていかねばならない。(滝野)

⒍ 各委員会の活動について

今回の決算では、各々の委員会の活動が行われなかったとされている(小濱報告書)。予算は、使わなかったら削られる可能性がある。

日臨心の活動を広く知ってもらうためにも、小委員活動は重要である。地方委員会が機能的に運営されれば、本学会の知名度を地道に拡げることが可能なはずである。機に適ったシンポジウム等を開いていければよいのではないか。たとえば、亀口さんが主催した自閉症の研修会には、一般の人たちを含め50人ぐらい集まった実績がある。(渡邉)

⒎ 会議経費について

会議の方式には、マルチプルなやり方を工夫することがよい。会議のやりかたそのものを工夫する必要がある。それらを積極的に試行して、改善していくことが求められる。(滝野)

議事録の記録にはたいへん手間がかかる。どこの部分を残すかが問われ、或いは逐語録であると記録者が疲弊する。レコーダーから起こした記録を出し、全員が目を通して、公式の議事録となる。これが通常の作業だが、これを見直し、記録の残し方の工夫を今後も考えていく余地があるだろう。(渡邉)

一事不再議について、「蒸し返しは絶対だめ」と定めてしまうことはよくないと個人的には思う。もちろん、無条件にそうせよ、とは言わない。グループで、互いに学び合うことが重要である。(滝野)

⒏ 19期ML公開・非公開問題

19期のMLの内容に反映している、監査に関わる事業内容について、監事は調査権を持つ。一般論としては、監事が全ての事象・事案について、調査権を持つことは了解している。しかし、19期の問題については、申請のある問題についてのみ監査する。理由は、MLリストの利用に精通していなかったメンバーがあったと考えられるからだ。公務としての学会運営と私的感情等が未分化なかたちで吐露されていた場合がある。したがって、昨年度のML公開に関しては、一般論では片づけられないと考える。(滝野)

⒐ 監事の職域について

暫定とはいえ、監査対象の前年度の運営委員を務めた私(渡邉)が、監査を行っていいものかとの躊躇いがある。2011年の運営委員会議事録(第19期第7回)の確認事項に依ると、「監事は会計監査のみとする。」とある。(渡邉)

どのような経過でそう記載されたかは知りたい。しかし、今日の一般常識からしても、業務監査の必要は、認める。(滝野)

20期の課題として、監査のあり方を検討することも必要である。

以上

2012年7月7日

監事 滝野 功久

監事 渡邉 三知雄

無反応・無応答の臨床技法

 以下は、2012年8月23日(いまから1年余り前)に20期運営委員会メーリングリストに、前事務局長戸田が書き込んだ内容です。
 ここには、当時、戸田が事務局長として発信した議題についての、運営委員からの無反応・無応答に対して、運営委員としての意識を問う論評を記載しています。
 この事例は、あくまでも当時の内容を問題としているのではなく、メーリングリスト上での意見交換が如何に不全に陥っていたのか、という状況を表す一事例としてお読みいただきたいと思います。

 この戸田からの抗議に対しても、その後やはり、無反応・無応答が続きます。
 そして、その後に次々と生じる懸案事項に取り紛れ、この問いかけもまたうやむやの中で消失していくのでした。

 このような状況が、その後の1年間も変化無く続きました。

このうやむやの中へ、時と共に、希釈し、希薄に消し去っていくこと。
これぞ、セラピー、です!!
なだめ、焦点外し、そらしのテクニックです。
行政が、住民の不満をそらすための、第二階梯です。
(Arnstein, S.R.住民参加のはしご論。ただし、この段階は未だ、Nonparticipation! )
都合の悪いことはこのようにして、なかったこととなるのです。
まことに、「行政」「官僚」的な対応と言わざるを得ません。

以下、2012年8月23日20期運営委員会MLより引用。。。。。。。。。。。
[戸田の発題に対して、ようやく頂いた佐藤委員からの投稿を受けて]

佐藤さま、各位、

 懇切な御意見をありがとうございました。
 このように真摯な姿勢にて、<客観的な立ち位置から、論証を踏まえられて のご発言>は、このたびの佐藤さんが嚆矢であると存じます。

 戸田と致しましては、各位から、このような御意見を待ち望んでおりました。
 しかしながら、佐藤さん御自身も、仰る通り、あまりにも遅くに戴いたと存じます。

 ちなみに、菅野さんからは、以下のお書き込みを戴きましたが、これは、

<菅野さんが自らの努力にて調査可能である可能性のあることについて、知る ための努力をなさろうとはしないことを棚上げにされて、御自分が、いま偶々 御存知・御承知ではないことを、運営委員会の代表意見とはしてはならない>
と言われているように、つまり、たんに<個人的なご感想>をおっしゃっている。

と、受け止めましたので、佐藤さんのご意見を以て「嚆矢」と申しあげました。

 或る運営委員個人の知識が不足している事象については、運営委員会全体の 見解としてはならない、というのでは、運営委員会意見としては、「現在、西暦2012年日本標準時午前5時07分です」のレヴェルしか発言できなくな りそうです。

 さて、このように佐藤さんの御発言を頂いた現時点を起点として、ようやく 本来、求められるべき議論が開始される運びとなりました。
 しかしながら、既に、一昨日に申しあげましたように、御意見は締め切らせ ていただいております。
 以後は、当日の総会議場にて、菅野さん、佐藤さんからの異論のそれぞれの 趣旨を併せて、プロジェクタおよび口頭にて、御報告させて頂きます。

 ところで、話し合い、顔が見える関係が大事という本運営委員会のモットー ですが、機関誌報告において成文化されたものが、(本年度から戸田が直に出 会わざるを得なかった、この組織体の実態に比して、)あまりに品行方正であ り、かつ当たり障りのないものとなること、への<強烈な違和感>を感じた戸 田が、これを度々表明致しましても、<無視・黙殺・見て見ぬふり>を賜り、 「では、これではどうでしょう?」とML申し合わせ案を、各位に提示いたし ました。
 しかしながら、これについても<無視・黙殺・見て見ぬふり>を賜ったわけ です。
 このような経緯が、厳然とあるのです。これを、メタレヴェルで、再度確認 いたしたのが、原文としては、既に、2月の議案書およびMLにて公開されて いる文書に対しての、今回の大部分の方々からの<無視・黙殺・見て見ぬふり >でありました。
 この事実を、事実として総会(といってもこの時程では、参加一般会員の数 は運営委員の数を上回るかどうかも疑問です)で、改めて運営委員の皆さま御 自身に、深く認識いただけることを求めたいと、考える次第です。

佐藤さん記)「こんなこと(ML運用申し合わせ案)まで書いて総会にださな ければ運営委員会の論議がまともになされないのかと思えば、うんざりして 会員をやめたくなる人が続出するのではないかと思います。」

 「会員が多い」ということは、必ずしもよいことでしょうか。
 烏合の衆でも枯れ木も山のにぎわいでも、数を頼むのは、名称が類似している某学会の方向性に同じく、資本主義国家体制党派政治形態においての考え方ではないでしょうか。
 政治家・政党は当の表看板である政治家・政党のリーダーシップやカリスマ 性に酔って、盲目的に全権委任してくれる票田としての衆愚が多ければ多いほ ど有り難いものです。
 昨年の原子力災害の際の政府の対応は、この顕著な例でしょう。
 国民は衆愚と見做され、その場しのぎの情報統制・操作が行われたのです。

 執行部内情を報告することを姑息に情報統制しても、情報統制を行使するこ との背景となった姿勢そのものが、蚊帳の外に置かれた人々に、不審感を抱か せる結果となるのです。

 長年に渡って運営委員の任にあられた皆さまは、運営委員としての見地か ら、この学会の総体をご覧になられる固定観念、言わば<癖>がおありかと存 じます。それを自覚なさることは、なかなかに困難であると伺えます。ですの で、昨年まで部外者であった、戸田からたびたび、部外者の<違和感>を表明 いたしてまいりました。しかし、部外者ではなくなっている筈の現在もいまだ <無視・黙殺・見て見ぬふり>を蒙っておりますことは、MLの記録を顧みる ならば、明かではないでしょうか。ですので、みなさまが、何かを仰っていた だくためには、ラディカルな発言を恣意的に選択することとなります。
 しかしながら、この組織体が、苟も、「学会」「学術研究団体」であるにも 関わらず、その場限りの「感想」を「意見」と称して、厚顔にも豪語なさる 方々が、歴任の執行役員の中にいらっしゃることに、まずは呆れさせられた次 第です。そのような言動を齎す姿勢そのものが、少なからぬ年会費を支出して 信を託してくださっている、一般会員への蔑みを意識下に潜ませた(ただし、 宮脇運営副委員長のみは、既に、文書に於て、堂々と明言なさっておりましたが)行為では ないでしょうか。

 つまり看板に偽りあり。
 運営委員は、「労働貴族」なのでしょうか?
 既に、ここに、一般会員と運営委員の間の、階級差・格差が、歴然としてあるのです。

 これは、言語化、成文化によって、客観的批判に供せられるものではない、
 隠微な事象であるが故、極めて深刻な問題であるのです。

 このような潜在的(前・無意識的な)「上から目線」は、戸田が2月に運営委員会議案書を提示した時点より、運営委員の皆さまからの反応を待ちつづけ ていたように、ことさらに、言語化して顕示いたすまでもなく、また、する・ される関係を云々するまでもなく、この学会に所属されている対人援助職のみ なさまにとって、皆無ではなかった。
 そうであるからこそ、「上から目線」 という解釈を誘う刺激語に敏感な反応が生じる、というのが、まあ、力動領域での理論的な説明の一つとなるわけです。

 運営委員会というものは、熟慮を経ないただの感想の羅列が「意見」として表明されるものであり、常に、和やかにものごとを荒立てずに、つまりときには誤魔化し誤魔化し合い、「。。。。ということにしておきましょう、いまにほとぼりがさめるまで、相手にせずにほっておけば、相手が自縄自縛で自滅す るのだから」、という対立する見解に対しての戦略体制に、戸田には昨年に一般会員として遭遇し身を以て苦々しい体験として銘記されております。

 このような有り方が、既に深く身体化されておられる向きが、歴任の運営委員の方々のなか(勿論佐藤さんはそうではいらっしゃいません)には少なからず見受けられることが、極めて遺憾に思われる次第です。

 これが、實川さんが指摘されるように、「コミュニケーションのパイプが」未必の故意によってか、意識的にか、「つまらされ」て、よどんだ水がヘドロになって(目には見えないが強烈に身体感覚を侵襲する)悪臭が放たれる腐敗の方程式を導く結果として顕れるのではないでしょうか。

佐藤さん記)「せめてもう一年話し合って、来年の第20期の任期満了時の「運営委員会活動(総括)報告」まで頑張ってみたらどうでしょうか?」

 目下、拙速にことが運ばれているとは、戸田は考えません。
 19期で、實川先生が提起された問題が、既に今期に先送りされてきております。

 これらは、今期から生じた問題ではないのです。

 歴年に渡り溜まりに溜まったヘドロが、3.11という時代の大転換の契機に生じた放射性物質の混入に促され化学反応を生じて、自ずから爆裂噴出しているのであって、ましてや戸田個人の、いわば<「自我」優位を頼む浅慮と感想や自己承認欲求から齎されているものではない>とも考えております。

 もし、戸田が保身に甘んじるならば、敢えて、本状をはじめ、このMLにて、みなさまへの御意見を申しあげることはあり得なかったでしょう。
 いわば、身を捨てて、わたくしが、このように、問題に臨んでいるにも関わらず、戸田が提起してきた議題および問題性の指摘について、たんなる感想や、しっかりと戸田の趣意やまた提起の背景である基本的な事情の把握の努力もなしに、その場限りの御感想をいただく限りで、はかばかしい御意見話し合いそのものには、いまだに至らない、<無視・黙殺・見て見ぬふり>が、依然として継続する。
 これが、この運営委員会の現状そのもの、ではないでしょうか。

 むしろ、昨年度の實川宣告の後どうなったかのだろうと気掛かりにおもわれている一般会員も(少なくとも惰性で会員を続けてはおられない、本学会に期待する方々にとっては、)いらっしゃることでしょう。

 その方々への説明責任こそが、いままさに求められるのではないかと存じます。

                   戸田游晏拝

第七回運営委員会(東西統合)開催のお知らせ

第七回運営委員会(大連国際大会・定期総会準備委員会)開催のお知らせ

第七回運営委員会(東西統合)の開催をお知らせします。
西日本部会での意見集約を踏まえ、6月15日に東京多摩市にて開催します。
陪席ご希望の会員は、それぞれの開催前日までに事務局にお知らせください。

       記

西日本運営委員部会 平成25年6月9日(日) 14時〜 姫路獨協大学サテライト講義室2

第七回運営委員会西日本部会議事録

第七回運営委員会  平成25年6月15日(土)14時〜 リバーサイド山王下203

多摩市鶴牧1丁目5−6

京王相模原線 多摩センター 徒歩5分

臨床心理学déconstruction