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心臨から国家資格に反対の動き:「専門性」の本音を告白!

心臨から国家資格反対の檄

「専門性」とは何かを巧みに解説!

こんな手紙を見付けました。
日本心理臨床学会の一部から、国家資格化(少なくとも現行の動き)に反対する声明が出ています。
国家資格そのものに反対ではなく、「専門性」が薄まるのを恐れています。
そうすると、顧客の役に立たなくなるのだそうです!
心理職の実力とはすなわち免許状の格との思想が明白に出ていますし、
文体の品位とも併せ、このあたりの底力を推し量るのに役立つ資料です。

国家資格に反対する心臨の人びと [PDF]

      投票のお願い

 みな様のお手元に「日本心理臨床学会 第2回代議員(社員)選挙投票資
料」が届いていると思います。既に投票を済まれた方もおられるかもしれま
せんが、まだの方に、投票についてのお願いがあります。

 今回の選挙では、現在進行中の国家資格化と絡んで、さまざまの議論があ
るのは皆様、ご存じかと思います。
 私どもは、国家資格になることを望んでいますが、国家資格になることに
よって、従来の臨床心理士が大切にしている専門性が失われ、幅広くて一般
的な、専門職としての特殊性の乏しい「心理師」になってしまうことを怖れ
ています。そうなれば私たちの仕事を求めてくるユーザーの役に立たなくな
、これまでの臨床心理士を評価し、期待を持って下さっている方達を裏切
ることになります。この方向性をなんとしても食い止め、これまで築いて来
た研修体制を維持したいと願って、私たちはガラにもなく選挙運動をするこ
とにいたしました。
 全国区で立候補している候補者のうち、現行の国家資格条件に批判的な意
見を表明している候補者は半数にも足りません。全員が当選してもやっと過
半数です。なにとぞ期日までに必ず投票権を行使され、この方達が当選する
ようにご尽力下さいますようお願い申し上げます。

 全国区候補者は以下の方々です。(五十音順・敬称略)
 青木紀久代、伊藤良子、乾吉佑、岡田康伸、皆藤章、
 菊池義人、北山修、黒田浩司、桑原知子、滝口俊子、田畑洋子、
 馬場禮子、深津千賀子、藤原勝紀、松木邦裕、吉川眞理。

 平成25年2月18日

                差出人
                馬場禮子 (全国区)
                深津千賀子(全国区)
                乾吉佑  (全国区)
                中村留貴子(関東地区)
                岩倉拓  (関東地区)

「学会認定資格検討委員会費」が承認されるまでの経緯について

前年度の臨時総会において、平成24年度予算案で、唯一承認を除外されていた学会認定資格検討委員会費がようやく通過し、本年度予算案にての費目にも同じく計上し、これも先月10日の本年度総会において25年度予算(表のみ)承認により費目計上金額が承認されました。

まず、昨年の7月9日にML会議において、当時の事務局長は、24年度予算案に盛り込むべき予算要求を、募りました。
これに応じて、藤原桂舟委員からの以下のように申込み投稿がありました。

・・・・・・・・・・

[藤原委員よりの投稿]
Date: 2012年7月10日(火) 午前7時34分
タイトル: Re: [20unnei] 議題D:事業計画及び予算要求募集(期限7月24日)

標記の件により、提案させていただきます。

提案者  藤原桂舟

<提案>

本学会で独自の心理士資格を決め、それを認定していく。
そのための準備として、認定制度のルール作りや認定をする委員会を発足する。

希望予算  4万-5万

予算が認められた場合、今期のうちに行う実行目標はつぎのとおり。
1 少なくとも今期でルール作りを完成する。
2 そのルールに基づき、できれば何人か認定者を発 表する。

<提案理由>

臨床心理系の大学院には行っていないが、臨床心理の技能を持っている方々を、本学会として認定していってはどうか。
例えば、福祉系NPO法 人、整体・カイロプラクティック・オステオパシーなどの身体治療家、ヨーガ・気功・瞑想の指導者など、実際に臨床心理と関わり深い仕 事をしておられる方々はたくさんいる。
本学会が独自の基準を決め、資格を認定していけば、そういった方々と協力関係を築くことができるし、心理的支援を求めるク ライエント(それは現在より幅広くなると思われる)にとって、大きく役立つことになるだろう。

・・・・・・・

この藤原委員からの投稿に対して、異論は(後述する8月23日の菅野聖子委員からの投稿まで)一切投稿が有りませんでした。
予算要求を締め切った後に、この投稿をその他の委員会からの要求とならべ、当時の暫定会計担当・事務局長兼任であった戸田は、これら全ての費目を含めた予算案を策定しました。

ところが、24年度定期総会(8月25日)を直前に控えた、8月23日に、菅野聖子委員(当時研修委員長)から、この費目を除外せよとの意見が投稿されました。

理由は、「運営委員会の審議を経た案として、会員に提示できる状況ではない」とのことでした。また、藤原委員よりの運営委員会にて説明・提案をいただ」いてはおらず、運営委員会での、「合意」が無かったと仰ってこられました。そして、「資格問題は、国家資格化問題を含め、学会としての在り方の検討を経てきており、予算案の項目を見て、「これまでの学会のスタンスとの関係は?」と問われた時、会員に応答できる「状態」ではないと思います。費目名の問題ではなく、用途の「合意」がないことが問題であり、「議事としても挙がっていませんでした。 」とまでも仰いました。

この菅野委員の見解は、MLでのそれまでの議事の意義を、議事期間中には参与されることなく看過されて、事後的に否定されたものと考えた戸田は、以下のようにご回答致しました。

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[戸田よりの投稿]
Date: 2012年8月23日(木) 午後9時47分
タイトル: 大会事務連絡:予算案(案)送付

菅野さま、

 この時期のお書き込み、非常に遺憾に存じます。
 以下のご指摘につきましては、MLにて、藤原氏からは、御提案と説明が既に説明がありました、とか申し上げようがございません。
 そもそも、このMLが運営委員会、そのものではありませんか?
 でなければ、予算案策定までにいつ、いかなる機会があったのでしょうか?
 となれば、少なくともわたくしの理解の範囲では、菅野さん御提出の研修委員会予算につきましても、同様の手続きが必要ということになります。
 まずは、御異論が生じていたのでしたら、この予算案審議は7月9日募集、25日締め切りでしたので、早期に御提案頂く事が可能であり、是非そのようになさるべきではなかったでしょうか。
 この期に及んでのこのような菅野委員からの御発言は、ある意味では、<議事妨害近似の行為>ではないかと、敢えて、極言させていただきます。
 また、再三お願い致しておりますが、以下の言辞において、ご主観の域に留まる、御感想レヴェルの論理が大方を占めております。(いちいち御指摘するまでもございませんが。)
 以上、菅野さんの「御感想」を承りました旨、告知させていただきます。

                戸田拝

・・・・・・・・・・

 この戸田の投稿に対する、菅野委員からの回答はなく、戸田からは続けて、以下の告知を行い、現状における運営委員が認識を共有すべき事実関係の再確認を求めました。

・・・・・・・・・・

[戸田よりの投稿]
Date: 2012年8月23日(木) 午後10時13分
タイトル: 菅野さま:ML会議を疎かになさらぬように

菅野さま、

ただいまの議事の混乱は、貴殿が齎されましたことの御自覚はおありでしょうか?
責任ある、御回答をお願い致します。

このたびの菅野さんの御発言の様式そのものが、この運営委員会の問題性の根幹と存じます。
ML会議をあまりにも、疎かにされている。
わたくしが、以前に菅野さんに問いかけさせていただいた、対面会議が果たしてML会議に勝るのか、という事案を、「相手にせずに、時間がたつのを待っていて、あいてが疲労困憊して自滅するのを誘う」すなわち<無視・黙殺・見て見ぬふり>をなさりながら、今回のような時宜を
弁えぬ、発言で、混乱を招く。
これが、自己顕示欲求の顕れであるならば、また、相手の要求や言い分を充分に理解せずに、御自分の理解の了見に限られた希望の受け入れを求めてこられるという姿勢、これには、非常に問題性を感じざるを得ません。
ことに教育臨床においては、その支援の対象となる人たちの多くが自我のよく育まれた青少年や成人ではないことから、自ら強く戒めるべき有り方になりません。
このような御指摘をこのML上でせざるを得ない、ということがわたくしにとりましても、極めて遺憾でございます。

佐藤さま、みなさま、

このような事態があるからこそ、ML申し合わせが策定されねばならない、という実態を提示させていただく、必要性を改めてまして、意を決した次第です。

              戸田拝

・・・・・・・・・・

 これらに対して、菅野聖子委員からの反論は一切投稿されませんでした。
そして、2日後の24年度総会においては、戸田が「総括」で既に報告した事態によって、予算案は、この「学会認定資格検討委員会費」を除外して可決されたのです。
 そのため、前年度中に臨時総会の開催を余儀なくされ、その臨時総会においては、酒木運営委員長が、藤原委員の原案を改訂し、国家資格が創設された際の上位資格として学会認定資格を検討するとの説明を行い、ようやく、この費目が承認されたのでした。
 藤原委員は、前年度末を以て退会されました。

最後に 〜 20期暫定会計担当および事務局長を任じられていた者としての所感

  

最後に

〜 20期暫定会計担当および事務局長を任じられていた者としての所感

 上記の運営委員会活動費についての項目にて少し触れましたが、戸田の会計暫定担当を含む職務の中で、既にその風土的特徴が固定化したこの運営委員会にとってはよそ者の立場から見た所見をお伝えして来期のご参考にして頂きたく、以下に補足させていただきます。

 まず、それぞれのご事情があるとは思いますが、たいへん残念ながら会務実働のみならず時間的・時機的にML会議にて決定を要する議事においても、積極的に参与いただけない委員が少なからずいらっしゃいます。
 この事態には深刻な弊害があります。運営委員会に上程する議案案や外部団体への回答項目等、次々に多岐にわたる決定事項が目白押しになっている状況で、いつまでも複数の議題を未解決のまま保留もできずに、期限を切って回答を待ちます。
 今期の実績では、それらの内で比較的重要な議題には議題識別記号を施しており、このやり方を始めてから提出議題数は26回に上りました。しかし、常にこれは、数名の委員からの賛否或いは保留等の回答が得られずに期限を迎え、リマインダーや個人メールで度々ご回答を促しても叶わず、致し方なく決定した事案が少なからずあります。
 しかし、その「決定」は事後の対面会議で覆えされてしまうか、或いは再度の検討をMLにての説明済みであるはずの第一段階に遡って行わねばならないことが少なくありませんでした。このようにして、多くの出張経費と宿泊費を費やしての貴重な会議時間を浪費することが、対面運営委員会のたび、ほぼ毎回のように繰り返されてきたのです。

 運営委員会の構成員が多ければ多いほど、各位の責任感が希薄になることも、このような事態をもたらす一因であろうと思われますが、深刻なのは以下です。
 後ほどに無回答の理由をお尋ねしたときに、返ってくる典型的な回答としては、「書き方が詰問調や非難の論調であるので、気分を害されるので、読む気が起こらない」等々の趣旨が些かの躊躇いもなく、複数の委員から堂々と述べられるという事態です。
 あたかも最初の第一報目から、かのような言葉遣いでわたくし事務局長から責め立てられたかのように、経緯をご覧になれない第三者の方々からは見受けられるかもしれません。   
 しかしながら、実際にはそうではないのです。
 無視と黙殺で遇されてしまうなら、どのような手段で、相方を議論の土俵に入っていただるのでしょうか。MLでの応答は即時ではないにしても、「今は忙しいので、いついつ頃なら返事ができる」「自分としては保留したい」等々の返信さえ殆どございません。
 議題によっては、往々にして一切無反応で、意見締切期限を超えそうになっても、依然としてその状態が継続するならば、リマインダおよび期限延長をしつつも、発信元としては、我知らず、次第に書き方が厳しくなっていき、最後には挑発的な言辞を用いて、注意を引いていただくべく申し上げることとなるのは、必ずしも絶無ではないでしょう。

 対人支援職は、人付き合いと対人交流におけるスキルを磨く専門家です。この専門性を少々転用しますと、「説得」や他のもう少し柔らかな表現で表されるところの、人心操作・誘導にも長けてしまいます。このたびのMLにても無視・黙殺を戦略として用いるなら、以下のようなプロセスを経ての、他者の人心誘導が可能となります。

1)質問や意見提示を働きかけてくる相手を、徹底して無視・黙殺します。
2)この無作為という対応によって心理的に追い詰めて、相手の「行動化」を誘発します。
3)その相手の言動をそれまでのプロセス及びコンテキストから独立させた(つまりその行動化そのもののみをピックアップした)上で、これを非難する。


 つまり、いまここでの目に見える現証を操作的に実現させ、その上で批判するのです。
これは、いかにも「する側」と申し上げるに相応しい、巧みな心理方略です。
 この戦略を意見が対立する相手や、ときには旧来の組織維持のために排除を目論む対象、それらのみならず、各々の職域で出会う被支援者に対しても用いるとなると、非常に由々しきことです。
 このような事態を、自らが招いて、その上で自らが感情を害されたと被害者の立場を主張されるなどというマッチポンプ式ヒーローやヒロインが、歴任多選の運営委員の中にいらっしゃるのだ、これこそが本学会の慣習(habitus)様式だと申し上げますと、一般会員の方々は驚かれるでしょうか。或いは、ああやっぱりそうなんだなと思われるのでしょうか。
 これらと構造的に類似の事柄を、折に触れて縷々訴えて参りましたが、果たして戸田の申し上げることを、単なる「悪意」に基づく「誹謗中傷」や「個人攻撃」として受け止められているとすれば、誠に、誠に、残念と言わざるを得ません。多様な考え方を許容する理想とは、現在の運営委員会の現状はほど遠いものになっているのかもしれません。

 来期に本学会の会務運営を実行される方々におかれましては、このようなぬかるみでの消耗戦に陥る轍を踏まれることなく、新生の精鋭運営委員会として宜しくお務めを賜りますように、切にお願い申し上げます。